林田力 amazonレビュー



オリンパス制裁人事第2次訴訟第4回口頭弁論


オリンパス制裁人事第2次訴訟(平成24年(ワ)25114号 損害賠償請求事件)の第4回口頭弁論が2013年7月18日に東京地方裁判所527号法廷で開かれた。報復人事を受けた内部通報者が勤務先のオリンパスを提訴した訴訟である。

オリンパスの営業チームリーダーであった濱田正晴氏は2007年に取引先から従業員を引き抜こうとする上司の行為をコンプライアンス窓口に通報した。ところが、濱田氏は逆にチームリーダーの職位を剥奪され、配置転換を命じられ、上司からの暴言や不当な業務評価などのパワーハラスメントを受けた。これは通報者に不利益を与えてはならないというオリンパスの規定に違反している。

濱田氏は2008年に配転の無効と損害賠償を求めてオリンパスを提訴した。この第一次訴訟は一審・東京地裁では屈辱的な和解強要を拒否し、敗訴した。尚、オリンパスは一審判決言い渡し直前に新たな配転を命じている(第二配転)。仮に一審判決でオリンパス敗訴となっても配転そのものを無意味にする姑息な手法である。

濱田氏は控訴し、控訴審・東京高裁では逆転勝訴となった。オリンパスが上告したが、上告棄却となった。これによって第一・第二・第三配転は無効となった。しかし、オリンパスは敗訴後も対応を変えず、原告は配転先で満足な仕事も与えられないまま孤立・放置されていた。そのために東京高裁判決弁論終結後のハラスメントに対する損害賠償請求として第二次提訴を2012年9月3日に提起した。

第4回口頭弁論では被告が準備書面と陳述書を提出する。原告代理人が被告に対して被告主張の根拠となる文書の提出を求めた。被告代理人は提出する予定はないと回答した。しかし、裁判所も「一方的に言っているものを信用しろと言われても」と援護したため、被告代理人は「検討します」と答えた。裁判所は口頭弁論後に進行協議を指定し、次回期日も進行協議で決めるとした。

口頭弁論はあっさり終わったが、進行協議は長かった。進行協議は交互面接方式で行われた。進行協議では和解の可能性にも言及されたが、原告側は和解期日がダラダラと続くことを本意ではないと主張した。時間稼ぎのために和解に応じるふりをすることは東急不動産だまし売り裁判における東急不動産と同じである(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』「予定調和の協議決裂」)。

原告側としては原告側の名誉回復は譲れないと主張する。オリンパス総務部は2009年3月2日付「社員の人権救済申立てに関する一連の報道について」と題するメールを全社管理職宛に送付した。そこでは「職場における評価の公正さに問題はなく、この社員につきましては本人の努力不足から残念な結果にとなっています」などと書かれている。これを原告側は原告の名誉を毀損するものと主張し、証拠(甲第22号証)として提出した。

また、配転の違法性を問題としているため、被告側には現在の部署がどのような部署なのか説明することを求めた。次回は9月12日14時からである。

同じ日に東京地裁601号法廷で株主総会決議取消請求事件(平成24年(ワ)20534号)の口頭弁論が開かれた。オリンパスの株主が株主総会の決議の取消を求めた訴訟である。原告は株主総会での説明義務違反があったと主張する。背景にはオリンパスによるイギリスの医療機器メーカー・ジャイラス(Gyrus)買収がある。原告は暖簾代の計上がおかしいと主張する。

この口頭弁論は傍聴者が多く、法廷の座席に座りきれなかった。立って傍聴しようとした人もいたが、書記官が「認められていない」として退室を求めた。原告は「法廷指揮権は裁判長にあり、書記官が退廷命令を出せないはず」と抗議した。書記官は裁判長に確認した上で改めての退廷を求めた。

原告は文書提出命令や文書送付嘱託の申し立てをしている。裁判所は原告に「前回の第4準備書面と今回陳述の第5準備書面の主張が矛盾している。一貫していない。前の主張は撤回で宜しいか」と尋ねた。それに原告は直接答えずに「開示されているか」と被告に質問した。被告代理人は「開示の有無は確認するが、第三者委員会の報告書に書かれている」と回答した。

原告は「裁量が広く認められているとしても、脱法的な手法が許される訳ではない」と自説を主張した。裁判所は原告に主張の整理を求めた。文書提出命令などの判断は説明義務違反についてのしっかりとした主張を見てからとした。被告に対しては概括的な事実関係の説明と、その裏付けとなる証拠の提出を求めた。文書提出命令申し立てへの意見を被告が出すか否かは被告の判断に委ねるとした。

次回期日はオリンパス損害賠償請求事件と同じ日にしたいという原告の強い要望で9月12日16時からとなった。原告は傍聴できなかった人が出ており、今後も傍聴者が増えると予想するために大法廷での開催を求めた。裁判所は「大法廷での開催は簡単ではない」と答えた。どれだけ傍聴できなかった人がいるか、大法廷の空き具合も含めて検討する。次回は現在の法廷とした。


東急不動産(金指潔社長)ソリューション営業本部係長・高田知弘容疑者(逮捕当時36歳)が顧客女性に嫌がらせ電話を繰り返したとして2010年8月18日に逮捕された。高田容疑者は2009年12月から2010年6月に取引相手であったホテル運営会社社長の携帯電話に番号非通知設定で、嫌がらせ電話を繰り返した。嫌がらせ電話は、ほとんどが無言電話であったが、「壊れろ、壊れろ」という呻き声で女性を畏怖させたこともあったとされる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判』

東急不動産消費者契約法違反訴訟を描くノンフィクション

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告・林田力)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

 裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現。個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがある!

 裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻度を増すマンション問題の現実を明らかにする。東急不動産のために働いた地上げ屋(近隣対策屋、東急不動産工作員)が暗躍し、住環境を破壊する高層マンション建築紛争と共通するマンション建設の闇に触れる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』

 林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』は東急不動産(販売代理・東急リバブル)のマンションだまし売りの実態を物語るノンフィクションである。

 この裁判の経過は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)で明らかにした。『東急不動産だまし売り裁判』はタイトルの通り、裁判をテーマとした書籍であり、提訴後の出来事を対象とする。問題物件の購入に至った経緯や問題発覚後の東急リバブル・東急不動産の不誠実な対応(これが両社への悪印象を決定的にした)には触れていない。その点を知りたいとの声が読者から少なくなかった。

 そこで『東急不動産だまし売り裁判購入編』では購入からマンションだまし売り発覚までの経緯を明らかにした。被害実態を理解できるように東急不動産マンションの写真も掲載した。また、東急不動産だまし売り被害経験を踏まえた住宅購入ポイントをまとめた。

林田力『二子玉川ライズ反対運動1』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(The Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)に対する住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。東京都世田谷区の二子玉川(ニコタマ)では街壊しが進行中である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や「二子玉川ライズ オフィス」など東急電鉄・東急不動産ら東急グループの営利目的の再開発によって、二子玉川の貴重な自然と近隣住民の住環境が破壊されている。
自然と住環境を守るために住民運動側は住民集会や裁判、議会への陳情など様々な活動に取り組んでいる。『二子玉川ライズ反対運動1』では「にこたまの環境を守る会」「二子玉川東地区まちづくり協議会」ら住民団体の活動の一端を紹介する。
また、同じく二子玉川で起きている住民運動である多摩川暫定堤防や三菱地所玉川一丁目マンションへの反対運動についても触れた。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の著者である林田力が東京都に提出した二子玉川東第二地区市街地再開発事業計画(案)への意見書及び口頭意見陳述原稿も収録した。

林田力『二子玉川ライズ反対運動2』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。
『二子玉川ライズ反対運動2』は最初に二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。続いて裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。パブリックコメントや新しいせたがやをめざす会など世田谷区政の動き、二子玉川ライズと同じく世田谷区の抱える開発問題である下北沢問題にも言及した。『二子玉川ライズ反対運動2』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』は二子玉川ライズ行政訴訟や二子玉川ライズ情報公開問題を明らかにする。続いて二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを掲載する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。
その次は二子玉川ライズのビル風問題である。住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録している。さらに世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」も記載する。『二子玉川ライズ反対運動3』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動3』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 5)は東京都世田谷区の二子玉川東地区市街地再開発(二子玉川ライズ)の問題を取り上げたノンフィクションの5作目である。『二子玉川ライズ反対運動5』では二子玉川ライズの弊害を再構成する。二子玉川ライズ2期事業控訴審や二子玉川ライズ2期事業に対する不服審査請求、住民と世田谷区の風害対策協議などを取り上げる。資料として二子玉川ライズ行政訴訟の裁判文書も収録した。

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』(Residents' Lawsuit Against FUTAKOTAMAGAWA Rise; Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 6)は二子玉川ライズ住民訴訟にフォーカスした書籍である。二子玉川ライズ住民訴訟は東京都世田谷区の住民らが二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)への公金支出差し止めを求めて世田谷区長を提訴した裁判である。

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』(Driving out Inhabitants under the Elevated Railway of Tokyu Oimachi Line)は東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げたノンフィクションである。東急電鉄は東急大井町線高架下(ガード下)住民に一方的な立ち退きを要求している。Tokyu Corp. is driving out inhabitants and tenants under the elevated railway of Tokyu Oimachi Line.

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』は2013年の二子玉川の環境を守る会総会や世田谷区予算で二子玉川ライズ補助金を支出することの問題点などを報告する。二子玉川ライズでのAV撮影という毛色の変わった住環境破壊の実態も取り上げた。各地のマンション建設反対運動についても紹介する。

林田力『東急コミュニティー解約記』

 林田力『東急コミュニティー解約記』(パブ―)はマンションの管理会社を変更し、管理委託費を大幅に削減した事例の記録である。東急不動産が分譲したマンション・アルス東陽町(東京都江東区)では管理会社を独立系の会社に変更した結果、管理委託費を年間約120万円も削減でき、変更から1年後には一般会計の余剰金を修繕積立金会計に繰り入れるまでになった。

 林田力はアルス301号室の区分所有者であった。物件引渡し後に不利益事実不告知が判明したため、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。売買代金を取り戻すまでは居住しており、管理組合理事長も務め、管理会社変更までの経緯にも関係していた。

 アルスでは売主・東急不動産の指定により、分譲当初から東急不動産の子会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)に管理を委託していた。管理委託費等は東急コミュニティーの言い値で決められている状況であった。しかし東急コミュニティーの杜撰な管理が次々と明らかになり、管理会社変更の機運が高まった。