二子玉川ライズ風害検討結果説明会

林田力

世田谷区は二子玉川東地区風調査検討プロジェクト専門家会議検討結果説明会を2014年12月1日、世田谷区等々力の玉川区民会館で開催した。説明会は保坂展人世田谷区長の挨拶で始まった。二子玉川再開発について住民と何度か意見交換の場があり、強風の映像も見せてもらった。河川敷で超高層ビルが建設されることは珍しいケースである。専門家会議の調査によって相当な風が発生していることは具体的客観的な事実として裏付けられた。再開発組合にも伝え、スピード感をもって対策を立てていくことと考えている。

続いて専門家会議の中村修議長が検討状況について説明した。仕事柄、風が強い場所に出かけているが、二子玉川はかなり風が強い場所と感じた。現地8箇所に観測機器を設置し、1年間測定した。定点観測と合わせて区職員が風が強い日などに臨時に観測した。平均風速と最大瞬間風速は3倍くらいの差があることもある。地表の障害物があると風速が弱くなる。二子玉川は河川敷のため、元々風速が強い。

一日の最大瞬間風速が30メートルになった日もあった。瞬間風速15メートルから転倒の危険性が高まる。同じ風速でも一様に吹いている風よりも、突然強くなる風の方が転倒の危険性が高まる。二期と三街区のビルの間の多摩堤通りも風が強い。

日比一喜委員は数値流体解析を説明した。南からの風が強い。3街区の高層棟の脇の風が強い。都内および東京近郊の320地点の風の観測結果と比較すると、二子玉川ライズ・オフィス手前は10位台前半にランクインしている。日最大瞬間風速15メートル以上の超過頻度11位、最大瞬間風速15メートル以上の風の超過頻度13位、最大瞬間風速の2乗平均値12位である。歩行者の転倒が一番の問題である。物体に加わる風力は風速の2乗に比例する。西陸閘からバスターミナル、二期と3街区の間などが転倒の危険が高い。

最後に中村議長が風環境の評価と暴風対策の検討を説明した。二子玉川ライズ・オフィス南側は渦になっている。風が強くて風向きも変わるためにバランスを崩しやすい。対策は迂回路を設ける、覆いをかける。覆いをかけると逆風が減少する。樹木の生育が悪い。暴風パネルをつける。対策は慎重にしないと別の場所に悪影響を及ぼす危険がある。リボンストリートはIII街区(二子玉川ライズ タワー&レジデンス)の風が強いと見込まれる。

質疑応答は以下のとおり。

参加者「III街区と二子玉川公園の間の風は対策後も変わっていない」

中村「利用者が少ない場所のために対象にしなかった」

参加者「対策の具体的イメージが分からない。屋根が風で飛ばされるなどの被害を受ける。多摩堤通りに覆いをかけると風がすべって近所の住宅を直撃するのではないか」

中村「解析では、それほど迷惑にならないと見ているが、慎重に検討すべきと考える」

参加者「安心安全のまちづくりをしないのか。前の二子玉川はのどかな場所であった。二子玉川を壊した責任は行政にあるのではないか」

参加者「西陸閘を利用しないと買い物など何もできない。警備員はバス乗降客のサポートしかしない。住民のサポートをしない」

世田谷区「区から施設管理者に申し入れる」

参加者「対策を具体化する前に住民に説明し、被害がないことを保証して欲しい」

中村「区の意向があれば対応する」

参加者「住民の感覚から外れている。きめ細やかな対応を望む。根本的な原因は行政ではない。再開発で古い店がなくなり、ネズミが一斉に川べりの自宅に来た。住民は被害を受けている」

中村「専門委員会はやるべきことをやったと考えている。そこは理解して欲しい」

参加者「屋根付き歩道橋は検討しなかったのか」

中村「そこに行くまでの強風を抑制できない。また、法的な課題があり、検討対象から除外した」

参加者「東陸閘に横断歩道を作り、選択肢を増やすことは検討したか」

中村「横断歩道があると便利とは思うが、その判断はできない」

参加者「バスターミナルとタクシー乗り場の風の強さを気にしていた。現状は耐えられない。早急に対策をお願いしたい」

参加者「転倒まではいかないが、住民の不都合が抜けていないか。バスターミナルの対策は早急にやれることと思う。オークモール、バーズモールは10メートル以上はある。転倒まではいかないが、交通量が多く、危険性が高い。今後検討して欲しい」

中村「極端な説明をしたが、最大瞬間風速の2乗平均値は15メートル未満の値も考慮している」

参加者「多摩堤通りの覆いは道路全部を覆っているとの理解で良いか」

中村「はい」

参加者「覆いを歩道のみにかけた場合の効果はどうか」

中村「あまり効果がない」

参加者「屋根が金網でも効果があるか」

中村「つまればつまるだけ下の風が弱まる。慎重に検討する必要があるが、金網でも大丈夫な可能性はある」

参加者「現在の植栽が貧弱である。効果のある植栽はどう考えているか」

中村「植栽は高さに見あう葉っぱが繁ったことを想定している」

参加者「現状では大した樹が植わっていない」

中村「覆いは東陸閘から西陸閘の間を想定している。二期はこれから樹を植える。生育状況を良くするか、生育の良い樹を植えることを対策で述べている」

参加者「風の強いときに樹木が倒れている。養生もしていない」

中村「きちんと養生していただけたら」

参加者「風で工事資材が吹き飛ばされてぶつかる危険を考慮しているか」

中村「飛散物については、どこまで考えるかという問題がある」

参加者「覆いの高さは」

中村「地上15メートルくらい。上からの吹き下ろしの強いところに屋根をつけないと効果がない」

参加者「ルーバーを設置することは考えなかったのか。最近のビルでは設置していることが多い」

中村「ドラスチックに変わるものではない」

参加者「オークモールの観測場所が適切でないため、測定結果が小さくなっている。ガレリアの中も風が強い。交通広場に吹き抜ける。異常に強いところよりも弱いというのは理由として納得できない」

中村「バーズモール・オークモールの場所は小さい場所でもあり、除外した」

参加者「環境アセス的に評価するとどうなのか。覆いは法的に可能か。一企業が起こした公害である。東急とは話し合いをするか。壁面緑化は効果があるか」

中村「アセスの評価はしていない。覆いの法的検討はしていないが、全く可能性がないとは聞いていない。壁面緑化は渦ができているため、大きな効果が期待できない」

参加者「過去の報告ではガレリアも強い風が吹いていた」

中村「風向によってはガレリアも強いことがある」

参加者「シミュレーションの風速比は何との比較か」

中村「東京管区気象台の測定との比較」

参加者「二子玉川公園は強い風が吹いている。河川から上がっていくと、どんどん風が強くなる。山を登って尾根に出ると風が強くなることと同じで、これをビル風の影響受けない標準の風速と見ることは誤りではないか」

中村「何も影響されない場所は、あの場所くらいしかない。二子玉川公園の測定結果を物差しにはしていない。開けた場所であるために強くなっている。高いからだけではない」

参加者「二期ビルの仮囲いがデータに影響していないか。二期の南は風速のデータが小さいことを気にしている」

中村「影響は全くないわけではないが、解析は囲いがない想定でしている」

参加者「アセスと今回の評価はどう違うか」

参加者「一期工事で被害が出た。それでも世田谷区は、アセスをやり直さないと答えた。責任はないのか」

中村「アセスとは基準が異なる」

参加者「アセスを見直さないと答えたことに行政の責任はないか」

参加者「今回の調査結果からアセスを評価するとどうなるか」

中村「厳しいと思う」

世田谷区「アセスは一期事業と二期事業を通して評価する」

参加者「対策として考えられる地下道、歩道橋、屋根は許可が出るか不明である。できないと判明した際に対策を続けるのか」

世田谷区「事業者に対策の検討を要請する。今後も専門家の意見を聞いていきたいと世田谷区としては考えている」

参加者「事業者が動かなければ世田谷区の責任である。何年待てばいいのか」

参加者「この場所に超高層を建てた責任にこだわりたい。来年は太平洋戦争終戦70年であり、責任追及の動きがある。日本の無責任体制が問われる。超高層ビルはとんでもない、常識の範囲を超えている。行政が補助金を出さなければ超高層ビルは建設されなかった」

中村「この風環境で良いとは思っていない、対策を取るべきと申し上げている」

参加者「行政は反省しているか」

世田谷区「後日回答する」

参加者「今後のスケジュールはどうなっているか」

世田谷区「世田谷区でまとめて事業者と協議する。今の段階で次回予定は申し上げられない」

参加者「事業者に検討を依頼したのではないか。返事が来ていないのではないか」

世田谷区「事業者の方で具体的に風洞実験に着手していただいている。検討には時間がかかる。年内に結果を出すように要請している」

参加者「ある程度の目標を持たないのか」

世田谷区「住民に分かるように進めていく」

今回は文字通り専門家会議の検討結果の説明会であった。専門家会議の結果を踏まえて世田谷区として何をするかという点も問題になる。しかし、司会は世田谷区職員が担当したものの、司会が参加者を振り分けることはせず、中村議長が直接回答することがほとんどであった。世田谷区の風害を根絶する姿勢を積極的に出せなかった点は、もったいない。



二子玉川ライズ反対運動 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 二子玉川再開発反対 世田谷区玉川 東急田園都市線 洪水 大気汚染 東京急行電鉄 東急電鉄 国分寺崖線 丸子川 多摩川 住民集会 住民反対運動 ニコタマ 水害 多摩川暫定堤防 スーパー堤防 国土交通省 隠蔽体質


林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はFacebookページを運用しています。「いいね!」をよろしくお願いします。Facebookページに「いいね!」していただけますとご案内も届きやすいかと思います。情報をリアルタイムに入手できる手段として、まだ未登録の方には是非「いいね!」をお願いします。ページ上部にある「いいね!」のボタンをクリックして下さい。
シェアして拡散していただけるともっと嬉しいです。Facebookでの記事に対するご意見、ご感想をお待ち申し上げます。一緒にFacebookを楽しみましょう。

【既刊】『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』『東急不動産だまし売り裁判購入編』『東急不動産だまし売り裁判2リバブル編』『東急不動産だまし売り裁判3』『東急不動産だまし売り裁判4渋谷東急プラザの協議』『東急不動産だまし売り裁判5東京都政』『東急不動産だまし売り裁判6東急百貨店だまし売り』『東急不動産だまし売り裁判7』『東急不動産だまし売り裁判8』『東急不動産だまし売り裁判9』『東急不動産だまし売り裁判10証人尋問』
『東急不動産だまし売り裁判11勝訴判決』『東急不動産だまし売り裁判12東急リバブル広告』『東急不動産だまし売り裁判13選挙』『東急不動産だまし売り裁判14控訴審』『東急不動産だまし売り裁判15堺市長選挙』『東急不動産だまし売り裁判16脱法ハーブ宣伝屋』『東急不動産だまし売り裁判17』『東急不動産だまし売り裁判18住まいの貧困』『東急不動産だまし売り裁判19ダンダリン』『東急不動産だまし売り裁判20東急ハンズ過労死』『東急不動産だまし売り裁判21東京都知事選挙』『東急不動産だまし売り裁判22東急不動産の遅過ぎたお詫び』『東急不動産だまし売り裁判23江東区』
『東急不動産だまし売り裁判訴状』『東急不動産だまし売り裁判陳述書』『東急不動産だまし売り裁判陳述書2』『東急不動産だまし売り裁判陳述書3』
『東急大井町線高架下立ち退き』『東急不動産係長脅迫電話逮捕事件』『東急コミュニティー解約記』『東急ストアTwitter炎上』『東急ホテルズ食材偽装』
『裏事件レポート』『絶望者の王国』『歌手』『林田力書評集』『林田力書評集2』『蘇我善徳』
『ブラック企業・ブラック士業』『脱法ハーブにNO』『東京都のゼロゼロ物件』『放射脳カルトと貧困ビジネス』『貧困ビジネスと東京都』『ブラック東京都政にNO』『ブラック東京都政にNO 2』『ブラック東京都政にNO 3』『ブラック東京都政にNO第4巻』
『二子玉川ライズ反対運動1』『二子玉川ライズ反対運動2』『二子玉川ライズ反対運動3』『二子玉川ライズ反対運動4』『二子玉川ライズ反対運動5』『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』『二子玉川ライズ反対運動7』『二子玉川ライズ反対運動8』『二子玉川ライズ反対運動9ブランズ二子玉川の複合被害』『二子玉川ライズ反対運動10』『二子玉川ライズ反対運動11外環道』『二子玉川ライズ反対運動12上告』『二子玉川ライズ反対運動13』『二子玉川ライズ反対運動14中野ビル風』




Yahoo! Japan
#林田力 #東急 #tokyu #東急電鉄 #東急リバブル #東急不動産 #東急田園都市線 #世田谷区 #二子玉川 #田園都市線 #マンション
林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 東急不動産係長脅迫電話逮捕事件 二子玉川ライズ反対運動 東急リバブル広告 東急ストアTwitter炎上 東急ホテルズ食材偽装 東急ハンズ過労死 ブラック企業・ブラック士業 脱法ハーブにNO 東京都のゼロゼロ物件 アマゾン ブログ ツカサネット新聞 リアルライブ リベラルアーツ 本が好き 東急不買運動 東急リバブル東急不動産不買運動 v林田力 家計簿 ワンピース 韓国 東陽町 江東区長 世田谷区長 目黒区長 中野区新井 選挙 相続 右翼 左翼 Hayashida Riki hayariki tokyufubai amazon wiki wikipedia facebook 2ch