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第39回道路全国連全国交流集会

第39回道路全国連(道路住民運動全国連絡会)全国交流集会が2013年11月9日と10日に東京経済大学で開催された。「国土強靭化に対峙する新たなたたかいを」をテーマとする。初日は各地の運動を報告した。

中部横断自動車道・八ヶ岳南麓新ルート沿線住民の会は「八ヶ岳南麓に高速道路はいらない」と主張する。八ヶ岳南麓は風光明媚な場所で、移住者も多い。都市計画決定の前の段階で抵抗している。国土交通省はアンケートを実施したが、高速道路に誘導しようとするものであった。野菜をどう運ぶかなど根拠のない目標や課題を付けている。それにもかかわらず、山梨県側では環境・景観の保全などの希望が圧倒的に多かった。圧倒的に住民は反対である。家や車に反対のステッカーを貼っている。既存の道路でミッシングリンクを解消できる。

高速道路から世界遺産・平城京を守る会、平城宮跡を守る会「高速道路・京奈和自動車道の地下トンネルは当面中止となった。トンネル施工で地下水位が低下すれば木簡などの埋蔵文化財が全滅すると予想される。世界遺産会議にオブザーバー参加した。今は平城宮を国営公園化して舗装する方針が出ている。世界遺産の危機である」

新山梨環状道路北部区間反対連絡協議会「武田神社周辺の里山の生態系を破壊する。オオタカも生息している。既に並走する道路が走っている中に新しい道路を通す。普通では考えられない。渋滞緩和の点では有効性がない。大気汚染によって甲府市民の生活環境を悪化させる。武田氏ゆかりの歴史的文化財や歴史的景観を破壊する。莫大な税金が使われる。

住民アンケートを実施した。道路ができたとしても、あまり利用しないと回答した人が七割もいる。立木トラスト運動を始めた。現在、約233本の立木が立っている。市民運動をしながら美味しいブルーベリーが作れるなんて素晴らしいとの声が出ている」

「東京都は木密地域不燃化十年プロジェクトを進めている。延焼遮断帯を作るとの名目で都市計画道路を建設する。戦災復興道路を今やるという。防災名目ならば反対者はいないだろうという不純な動機の事業である。道路は延焼遮断帯になるのか。道路には自動車が通行するが、車は燃えないのか。東京都は答えられない。引き続き交渉を進めていく。

東京都はオリンピック開催までに強引に都市計画道路を建設しようとしている。住民の反対意見を聞こうともしない。五千億円はかかると言われている。都民が追い出される」

外環ネット「東京外郭環状道路は大深度地下を利用した道路である。地震が起きたら、どうするのか。外環ネットは各地域の住民グループをつなぐ団体である。外環道の必要性は疑問である。関東地方の交通量は減り続けている。経済成長している時期も交通量は減っている。少子高齢化、若者の車離れの中で必要性は疑問視される。

地下水への影響は計り知れない。トンネルの幅は5階建てのビル並み。地下水の枯渇が起こる。国のシミュレーションは現実性のない条件を使用している。武蔵野市などでは地下水を飲料水としているが、汚染される恐れがある。地下水流動保全工法の信頼性を示す根拠が提示されない。東名ジャンクション部分から有害物質が基準値を超えて検出された。用地全体の有害物質調査を国に求めている」

江戸川スーパー堤防「スーパー堤防は住民を塗炭の苦しみに追いやっている。住居の除去を求められている。私達は堤防の上には住みたくない。スーパー堤防安全神話はない。北区では台風でスーパー堤防が崩落した。堤防から落ちた水で街が水浸しになる。

スーパー堤防建設には金がかかる。一メートル一億円である。国や東京都がほとんどを負担する。地元自治体にとっては、ほとんど無料で街づくりができる。完成の見通しがない。住民合意がない。訴訟になっている。寝たきりで動けない高齢者が原告として奮闘している。何の役にも立たない事業である。半世紀住んでいて洪水被害の経験がない。住民は長期移転になる。地震に弱い」

北見道路訴訟弁護団「一般国道として高速道路を作ろうとする。高速道路に並行する一般国道自動車専用道路と称する。これは脱法であり、裁判を起こした。判決は一般国道自動車専用道路が脱法となる可能性を指摘した。判決は生物多様性条約が行政を拘束するとした」

武田泉・北海道教育大学札幌校「JR北海道で事故が多発しているが、道路偏重の交通政策にも問題がある。札幌市以外は道内では渋滞はほとんどない。無駄な公共事業の典型である。鉄道は貧弱で、道路は立派。枕木の交換もままならない。無駄な道路に巨額の予算を使っている。高速道路に並行する一般国道自動車専用道路という隠れ蓑を国民の目に晒して欲しい」

第39回道路全国連全国交流集会の二日目は連帯の挨拶がなされた。

全国公害被害者総行動「福島の放射能汚染を調査する。原発労働の実態を告発するDVDが完成した。福島を忘れない。アスベストとの闘いもしている。国は有明海開門を先送りにしている」

東京公害患者と家族の会「PM2.5の対策が進んでいない。複合汚染でPM2.5が合成される。かつては道路近辺に喘息患者が集中していたが、今は広い範囲に広がっている。

道路建設に反対してきた。道路を作っても交通量は減らない。車そのものを減らしていかなければならない。車を持っている人に車公害の加害者であることを自覚して欲しい。国や自治体が公共交通網を整備すべきである」

リニア新幹線沿線住民ネットワーク「原子力村と言われているが、リニア村もある。工事着工をさせないことを目指す。リニアはほとんどトンネルである。大深度法が適用される。公共事業と民間事業の使い分けをしている。そのために国会審議も不十分である。

狭いトンネルの中を走るために逃げ場がない。列車火災を起こしても、燃えたまま次の駅まで走らせるマニュアルになっている。安全対策は二の次で、速さだけが売りである。リニアに乗りたいという人は多いが、好奇心からであり、リピーターにならない。

JR東海は自費で建設すると言いながら、国費を当てにしている。税金の尻拭いは確実である。リニア開発をしているのは日本だけ。もんじゅと同じである。将来に禍根を残すリニアを凍結させる」

国土強靱化でどうなる公共事業

五十嵐敬喜・法政大学教授は2013年11月10日、第39回道路全国連全国交流集会の記念講演「国土強靱化でどうなる公共事業」で以下のように述べた。

長崎県諫早湾干拓の排水門開門調査について、長崎地裁が11月12日に決定を出す。既に国に排水門開門調査の実施を命じた福岡高裁判決が確定している。長崎地裁が開門を命じるか否か。どちらにしても議論になる。福岡高裁判決は菅直人政権が上告しなかったために確定した。私も上告しないようにアドバイスした。

国土強靭化への対抗策としては、大平正芳元総理の「田園都市国家の構想」なども評価できるのではないか。国土強靭化法案は自民党の野党時代に案と安倍政権では表現が変わっている。野党時代は戦時非常危機体制を作ることが本質的な狙い。安倍政権になって減災・防災目的とおとなしくなった。当たり前のことを当たり前に書いただけである。何故変わったかは分からない。推測としては、現行の法律・財源で対応できると考えたためではないか。

被災地はどうなっているか。区画整理と防潮堤が進められているが、何人戻ってくるか分からない。防潮堤建設は狂気の沙汰である。605箇所、約400キロも建設する。全ての海岸を埋める。防潮堤はビル5階くらいの高さである。住民は抵抗している。漁業ができない。観光もできない。海が見えないことは逆に危ない。堤防の維持管理費を考えていない。

防潮堤建設は首相でも止められない。政治家が「津波で国民の命を守れないことがある」と認めることが許されない雰囲気である。 一人一人の人が声をあげられない状況になっている。全国に堤防を張り巡らせることになるのではないかと危惧する。それが簡単に金を業者に渡せる方法である。

東京オリンピックを名目として、あらゆる開発がやってくる。学校や保健所などの建設・補修工事は入札不調になっている。資材や工賃がインフレ状態になっているためである。恐ろしいことに、これを地方が大歓迎している。国土強靭化法がなくても強権的に開発を進めることができる。

公共事業は誰も責任をとらない無責任体制である。やり放題になる。膨大な金を使い、環境を破壊して誰も責任をとらない。公共事業の無責任体制を点検しなければならない。被災地で起きていることが、全国に拡大される恐れがある。

消費税が公共事業に使われる。公共事業の費用をチェックする機構がない。公務員のモラルが落ちている。予算を使いきることしか考えなくなっている。自治体は住民監査請求ができる。国には一切ない。何をやってもいい。法改正して国にも地方自治体のような住民監査請求制度を導入すべきである。統治構造がおかしなことになっている。

対抗策として、サンセット法(時のアセスメント)は有効である。橋本財政改革や小泉構造改革にも評価できるところがある。高速道路に税金を使わないようにする。いい点は見習うべきである。今は災害を名目に費用対効果を無視して建設される。裁判の効果も広く活用する。

日本はピンチである。少子高齢化によって人口は減る。公務員の目を覚まさせる。何のために生きているか。皆で協力しあう。中間団体が生き生きすることで社会を支える。少し被災者に苦言を呈したい。自分達で仲間をつくって商店街を再興する、職場を再興することを考えて欲しい。何でも国に依存することはダメである。

残念なことがある。日本の大学でトータルに公共事業論を扱う講座は私のところだけであった。それが私の定年退職で消滅してしまう。これからは市民として公共事業を考え、運動していきたい。

質疑応答では費用対効果(B/C)などが議論された。

参加者「費用対効果の計算が分からない。国土交通省に聞いても分からないと答える。コンサルに丸投げしている。これが不透明になっている」

五十嵐「政策評価法で規定されている。国土交通省は「公共事業の基本的な考え方」を出している。評価結果のアカウンタビリティーを定めている。これを使えばいいが、何故か皆忘れている。橋本内閣や小泉内閣は公共事業については成果がある」

参加者「データは出させたが、読解できない」

五十嵐「専門家を巻き込まなければならない」

参加者「外環道ではNEXCO東日本の出した数字を市川市役所に調査させたら、おかしな情報が出てきた」

参加者「圏央道の訴訟ではデータの算定根拠を追及したところ、保存していないと開き直った。判決では保存しないことを不当とした。それほど高度な計算ではない。Excelが使えれば計算できる」

参加者「国土交通省もコンサルタントの派遣職員が実質的な仕事をしている。現場の実態を分かっている技術職員がいない。職員そのものに矛盾がある。市民側が技術を習得していかなければならない。そこに運動の困難がある」

参加者「有害で無駄な公共事業を止めさせようと運動しても中々勝てない。憲法の収容権の解釈が行政に任されている。用地を買収され、権利者が崩されていく。収容権を制約する必要がある。用地の八割を任意買収しなければという縛りはある。しかし、大体のケースでクリアしてしまう。収容権を制限できないか。

それから裁量権の問題がある。裁判所は裁量権を優先的に扱っている。市民敗訴になる。司法で裁量権を縛れないか。国民の立場に立って裁量権を使えないか」

五十嵐「その問題は分かっている。認識は共有している。しかし、官僚の命を制する問題であるため、難しいとしか答えられない。裁判所も野放図の自由裁量権を認めなくはなってきている」

参加者「費用対効果の検証は市民側の費用対効果を考えて気楽に考えた方がいい」

参加者「負の費用対効果を計算しているケースがある。長沼ナイキ訴訟で出している」

参加者「少子高齢化の中でリニア新幹線は必要か。膨大なエネルギーを使用する。まだまだリニア反対が世論になっていない。NHKが夢の超特急と大宣伝している。リニア建設事業は国の予算を使わないために国会審議もない。一私企業が勝手に掘っていくことを阻止できるか。どのような展望があるか。中間駅には道路もどんどんできていく」

参加者「外環道の東名ジャンクション付近には供用できない部分がある。工事の見通しが立っていない。全く無駄な事業である。盲腸線に対抗するための方策はあるか」

五十嵐「止めようと思えば止めさせられる。民主党政権ですら八ッ場ダムを止めさせられなかった理由は何かを考える必要がある」

最後に主催者が「特効薬はない。お上頼みはダメ。その通りである。私達が運動を作っていかなければならない」と締めた。

第39回道路全国連全国交流集会分科会

第39回道路全国連全国交流集会の分科会は第一分科会・政策と第二分科会・運動論に分かれた。以下は第二分科会の議論である。

最初に名古屋の経験が報告された。名古屋環状2号線の反対運動に長年携わってきた。愛知県の道路問題の運動体の幹事会を毎月開催している。10人くらい参加する。新しい運動体ができた。毎月幹事会を行っていることが大切と考える。

名古屋市役所への情報公開請求はよく行っているが、国へはあまり行っていないことが課題である。名古屋市環境保全条例に基づく調査請求を行った。住民から見て不十分でも調査されることは重要である。名古屋市環境保全条例に基づく規制措置の申し立てはしなかったが、活用を勧めたい。制度を有効に使うことが運動の前進になる。

中日本高速の工事によって、ものすごい家屋被害を受けた。中日本高速は補償をしない。補償をするとしても些少の金額しか補償をしない。

広島・福山道路「県道と国道の問題がある。現在は広島県が積極的に事業を進めている。トラスト運動に取り組む。全国の闘いを参考にしながら行政と交渉を続けてきた。今年になって福山沼隈道路を強引に進めてきた。町内会長が国と合意して測量を始めてしまった。反対派は測量の立ち会いを拒否する。地域の人間関係が厳しくなっている。国土交通省に申し入れたが、国土交通省は私共の関知するところではないと逃げた。国土交通省に対して、賛成派住民に反対派住民への嫌がらせを止めるように文書を出すことを申し入れた」

司会「収用は経験では数人にならないとやらない。基準は8割の任意買収完了であるが、20人も反対地権者がいれば中々収容できない。事業者は、あの手この手で住民を切り離そうとする。測量だけでも行わせて下さいなどと言ってくる」

横浜環状道路「庄戸四町会合同道路委員会で活動している。白紙撤回を含む抜本的見直しを掲げる。公害調停を申請した。公害を未然防止してもらいたい。弁護団を結成した。大勢の住民が申請人になった。個人ではなく、町会で取り組まなければならないという意識がある。毎年道路総会を開催している。情報共有している。町会加入世帯の八割の世帯署名を集めた。運動の幹部の視点ではなく、住民の視点に立つ。正確に状況を伝える。チラシを作る時に知らせたいことは多いが、住民は何を知りたいかを考える」

広島国道2号線「トンネル工事によって地盤沈下が起きている。事業者は一本釣りをしようとしている。個人交渉はダメである。危険なところにトンネルを掘って自然を破壊することは反対する。トンネルができれば便利になると思う人が多い。マスメディアに力になってもらう。広島県民の半数くらいが関心を持つようにしたい」

広島国道2号線公害訴訟代理人「最初に公害調停、次に仮処分を申し立て、本訴になった。一審で一部勝訴し、控訴審になった。結審し、判決間近である。シールド工法は安全なのか」

司会「早い段階で信頼できる弁護士とコンタクトすることは大事である」

兵庫県神戸市「第一種低層住宅地域であるが、複数の高速道路が通り、自動車公害の坩堝になった。地域が分断され、コミュニティーが破壊される。住み続けられる街づくりを進める。住民主体で地区計画を作った。乱開発につながらないように建築を審査する。大気汚染の関心が高まっているため、行政に観測車の配備を求める。騒音を測定する」

板橋区・環状第8号線「地域の多数の支持を得ることが大事である。板橋部分は原道がなかった。武蔵野の崖線の自然林を破壊する。

東京都と板橋区と住民の三角関係である。東京都から見れば住民は蹴散らす対象である。板橋区議会を含めて東京都とあたれば、東京都も無視できない。道路はエンドレスであり、次々に新たな問題が出てくる」

司会「運動を始めた頃は公害が社会問題になっており、世論のバックアップがあった。現在は大気汚染についての行政の反応が鈍い」

川崎公害病「PM2.5の対策ができていない。自分達で測定している。自動車重量税廃止に反対する。車を使えば汚染しているから、自動車重量税を払うことは正当である。道路拡張ではなく、歩道を拡げた。子どもや孫の健康が守れればいいと思って活動している」

西東京市「道路建設工事の差し止め訴訟を提起したが、上告棄却になった。健康被害の立証ができていないと判断された。地権者はいない。町会もない。上告棄却後も諦めない。東京都公害審査会に調停を申請した。弁護士を頼まず、当事者が代理人となった。現地調査が行われた。保育園や福祉関連施設が密集していることを調停委員に理解してもらった。恐れがあるだけでも調停はできる。裁判に腰が引けている住民も、調停人にはなってくれる。自動車交通量を減らすために、一車線をバスと自転車専用にしたい」

司会「外環道でも公害調停したが、事業者側が拒否した」

世田谷区・二子玉川再開発「政治を変えることが重要である。手をつなぐ。地域から状況を変える。自治体を変え、国を変える」

高尾山「不動産ブローカーが住民を提訴した。住民が被告になっている。東京地裁立川支部で係属している」

世田谷区・外環道「別の集会で世田谷区長を変えなければダメだ、との声が出ている。区長だけで止められるものではない。区長を支えなければならない。区長を変えても容易ではない」

杉並区・玉川上水「玉川上水の両脇に幹線道路を作る。小さな集まりであるが、植物を観察する人などが参加している。周囲が買収され、木が抜かれ、家が傾いて、転居を余儀なくされた住民がいる。自殺者も出ている。都市計画審議会を傍聴したが、デタラメであった。審議委員には最低限の知識を要求することを提案する。審議委員に資料を送付したが、読んでいなかった」

東京都杉並区「インターチェンジに反対して緑を守ろうというステッカーを個別訪問して貼りまくった人がいる。それもあって、インターチェンジを廃止に追い込んだ。行政と住民の動きがうまく噛み合って廃止に成功した。

大震度法は所有権の制限ではないか。簡単に私権を制限できるのか」

北海道「北海道ではボーリングで地下百メートルくらいは普通である。地下五十メートルを使うという事実を提示することを考えるべきではないか」

徳島県・吉野川渡河橋「少人数でも運動を広げる有効な方法はないか。いかに運動を広げるか」

北海道「吉野川では上流で環境保護運動があったと聞いている。吉野川全体の流域を守ろうと上流、中流に呼び掛ける。観察会を開催する。森林などの関係を含めた生態系の観察会を開催する。四国では天然林がなくなった。河川まで死なせてはいけない。四国の自然をもっと知ろうという緩やかな運動を作る」

外環道「トンネルを掘ることで住環境が破壊される。地下水への影響がある」

北海道「地下化は解決策のように言われることが多いが、地下を改変した場合の影響は分からない。堆積層ならば下に地下水が流れて東京湾につながる。東京湾に水供給している。地下水に影響があることは生態系に影響を及ぼす。地下水の生態系への影響は極めて大きい」

第39回道路全国連全国交流集会まとめ

第39回道路全国連全国交流集会の分科会終了後は再び全体会となった。分科会の内容が報告された。第一分科会・政策では、費用対効果で道路建設によるマイナスの費用を盛り込むとの提言がなされた。車を減らすことを対案として提示する。各地で防災のために道路が必要と言われているが、おかしい。命を守るために何が必要か考える。防災についての論文を共有する。

第二分科会・運動論では各地の運動の共有ができた報告した。自治会が行政側に立つことや補償を巡る住民間の不和が問題である。運動としては定期的に集まる、首長を変えられるようなネットワークを作ることである。勉強して呼び掛け、ネットワークを広げる。公害の被害者の苦しみを知って、地域に訴えるということについて議論したかった。

続いて橋本良仁氏のまとめである。高尾山は大改変された。以前から山を見ていた人には許しがたい。記念公園では久し振りに五十嵐節を聞いた。五十嵐さんは普通の研究者ではない。高尾山の費用対効果の追及は五十嵐さんなくして実現できなかった。裁判に8連敗した。それでも諦めない。公害の闘いに学んでいる。今回の集会は色々な果実が得られた。

広島・国道2号線公害訴訟の公正な判決を求める要請書を第39回道路全国連全国交流集会参加者一同名義で出すことが承認された。要請書には「昼夜を問わず多数の車両が行き交い、一日あたり8万台〜10万台もの通行量があるため、騒音や排気ガス・粉じんによる環境の悪化は著しく、沿道に居住したり勤務している人々はとても耐えられない環境の下で生活を強いられています」と記している。

また、集会アピールを採択し、「私たちは『国土強靭化』に対峙する新たなたたかいに全力を挙げていくことをここに決意する」と表明した。特定秘密保護法案反対のアピールを出すことも了承された。

次回開催地は神奈川県横浜市である。2014年10月25日26日を予定している。