東京における都市計画道路の整備方針への意見

林田力

「東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)中間のまとめ」に対し、以下のとおり意見を提出する。

はじめに
「はじめに」は以下の見地から全面的に書き換えることを求める。
東京の都市計画道路は区部の8環状、36放射は一部概成を除いて整備済みであり現在の未整備路線は殆ど格子型の幹線、補助幹線道路である。今回の第四次を含めた今後の整備に当たって、基本的な問題点及び政策転換の必要性が2点ある。
第一に都市計画道路は整備の必要性が充足しており、これ以上の新規道路の建設は不要である。一部渋滞等交通流の改善は既存道路の改良再生で間に合う。
第二に格子状の都市計画が既存の市街地と整合せず、街こわしになる。だから関係住民が事業化に反対している。その象徴的な路線が28箇所の特定整備路線である。防災計画は地元住民と自治体が協議して作成すべきである。そこに機械的に都市計画道路を当てはめることは防災の基本に反する行政である。これは止めるべきである。格子状は既成市街地には不整合である。地域を分断し、既存の道路との整合性も破壊する。格子状の機械的都市計画道路は止めて新規道路は関係住民と必要性を協議すべきである。それより既存の道路の改良再生を関係住民と協議して整備することを求める。
「東京の都市計画道路の完成率は約6割にとどまっており」とあるが、それは都市計画道路については関係住民等が必要とは考えていないためである。
「各所で慢性的渋滞が起こっている」と指摘するが、一つには渋滞は局所的でありそれに対応すれば良いのであって、例えば時間帯による乗用車の規制を行う等の対策が適切である。そもそも、多摩地区には慢性的渋滞はない。事実に反する記述である。
東京都の都市計画(道路)には基本的欠陥がある。都市計画道路は、区部は昭和21年前後、多摩は昭和37年前後に都市計画決定しているが、決定後区部は70年、多摩は50年経過し、時代の経過による社会経済、街づくりの進展による社会の変化によって、半世紀以上前に決定した都市計画道路は社会に適合しなくなっている。
然るに都の都計行政は、現担当職員らが旧態依然の都市計画行政を執行している。ここに基本的問題がある。土建国家を再構築してしまうことになる。「中間取りまとめ」は、この点の記述が1行もない。それがこの「中間取りまとめ」の基本的欠陥です。パブリックコメント後の都の見解にこの点を明快に記述して下さい。
東京都の都市計画道路政策は、全国の都市計画道路政策に著しく遅れている。全国の府県や政令都市は国交省都市局の数次の都市計画運用指針や道路局の「新中期計画」の指摘に従って、未着手路線の抜本的見直しを実施している。例えば、さいたま市では都市計画道路の25%を廃止している。
財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会は2015年6月1日に「財政健全化計画等に関する建議」を提出した。公共事業については、新規投資をこれまで以上に厳選するよう求めた上で、全体の公共事業関係費を増やさないよう釘を刺している。全ての都市計画道路をゼロベースで見直すことが求められる。

1頁「人口の動向」
高齢化社会で必要なものは安全で便利な公共交通である。既存の道路は高齢者にはやさしくない道路である。既存道路には歩道のない、停車帯のない不便で危険な道路が沢山ある。これらを改良・再生することを優先すべきである。都の都市計画行政は着眼点が間違っている。
自転車が安全に走行でき、また地域バスが安全に運行できる生活道路の整備も優先すべきである。自転車は脚を鍛え、心肺機能を高めるため、体力向上・健康づくりに資する。古くは英国留学中に神経衰弱になった夏目漱石がサイクリングで気分転換した話が有名である。自転車が安心して走る環境のために自転車レーンが必要である。

3頁「災害への備え」
木密住宅街の防災は地域住民が地元行政担当者と施策を協議すべきであり、都市計画道路を一方的に持ち込むこと、地域防災に不適切・不急の都市計画道路を無理強いすることであり不当である。

5頁「環境への配慮」
環境への配慮を説くならば、自動車の総量規制が最優先になる。環境局が提起しているが、実施されていない。外部からの圧力や整備局や建設局などと共に議会の一部の促進勢力等、自動車、即ち道路建設勢力、さらに公共事業としての道路事業推進勢力による総量規制反対に都の自治は負けてはならない。地域公共交通の整備は高齢者が待ち望んでいる。これによって交通量は著しく減少する。
温暖化対策のCO2削減を提起していますが、東京の重要課題であるNO2とPM2.5について記載がない。意図的に記載しないで回避することは不当である。NO2が測定局で環境基準を暦年達成しているといいますが、0.06ppmという基準が間違えであり、この基準のもとで自動車公害患者は増え続けている。
更にPM2.5はほとんどの測定局で環境基準を達成していない。記載のような視点での環境対策は、環境行政上の重大な瑕疵である。

6頁「総合的な交通政策の推進」
後段の「都市計画道路を整備し」は「既存道路の改良再生が優先であり、その不足分を都市計画道路で整備する」に訂正すべきである。

9頁の図1−14「市町別の都市計画道路の完成率」
多摩の完成率が低いが、それは都市計画道路が多すぎるためである。都市計画道路が飽和状態の市町が大部分である。これらの内各市とも2路線〜3路線を除いては不要路線ばかりである。

10頁「都市計画道路の整備財源」
「都市計画道路への大幅な伸びは見込めない」とのことであるが、これを打開しつつ都民の要請に応える手段は既存道路の改良再生を優先することである。

12頁「道路整備の課題」
都内の自動車の総量が交通容量を超過していることが要因の重点である。環境局からも提起されている総量規制や交通需要マネジメント(TDM, Transportation Demand Management)を実行すること。ナンバー方式、時間車種既成、パークアンドライド等手段は分かりきっているので、あとは実行あるのみである。都市計画道路で道路を増やしても車の通行量を増やすだけである。都市計画道路にかける膨大な事業費を総量規制にまわしたほうが効率的であり、実効性がある。

15頁「防災上の課題」
対策に都市計画道路整備を挙げているが、地域防災は住民と地元自治体が協議して作成すべきものである。延焼遮断帯の必要性も協議の対象であるべきで、都市計画道路を押し付けるべきではない。

16頁「質の高い生活の実現に向けた課題」
「歩行者空間の拡充や緑豊かな道路空間の形成などの道路整備を行い、様々なまちづくりの促進につなげること」には大賛成である。高齢者や買い物客の休憩所として、話し合いの場所として大いに有効である。

17頁「計画決定後、いまだ事業化に至らない路線」
未着手路線は以下の理由で廃止路線とすべきである。
格子型都市計画道路網を未だに継承しているが、現況ではまちづくりに適合していない。既に街づくりは殆どの地域で完成している。そこに都市計画道路を持ち込めば地域分断、交通体系寸断となる。また現状の都市環境では都市計画道路を必要とする地域交通需要もない。
格子状機械的都計について、国交省は方針転換を指示している。これらの方針は、国交省都市局が示している「都市計画運用指針」や道路局の「新中期計画」や各種の道路審議会での提言や答申等にも列記されている。これら国の指針を都は無視し、自分勝手な論理で道路行政を運営しているのではないか。これが時代遅れの都市計画行政となっている大本である。
都は他府県の未着手都計見直しに見習うべきである。多くの他府県では国からの提起を受けて、未着手都計について必要性を厳しく検証し、「代替性」や「緊急性」などの検証を行いながら、廃止路線を積極的に選定している。交通需要の有無、重複路線かどうか、街づくりに必要かなど、多角的観点から検証している。
これに対して都の検証は不適切である。都が「中間のまとめ」で提案している検証は本当に不必要な路線を摘出するのではなく、全ての未着手路線が必要という前提で必要性を「確認」するための検証になっている。15項目の検証項目の設定が上記の「確認」に利用されるのでは都民が望む「検証」にはならない。

25頁「検証項目」
「自動車公害対策」が欠落しており、追加を求める。

27頁「交通処理機能の確保」
必要性能を「日交通量6,000台の道路」とするが、都市計画道路で交通量6,000台程度の低い路線は現況ではない。都の指針では、2車線16mの都市計画道路の交通容量は21,600台であり、6,000台の基準は全ての都市計画道路を必要ありとするための作為であり、認められない。6,000台を21,600台の約2/3の14,000台とすることを求める。

23頁「基本目標」
道路整備の課題に「まちづくり。交通需要の観点からのみ着手路線の見直し」を追加して下さい。

28頁「延焼遮断帯の形成」
無理やり都計を延焼遮断帯に指定している。遮断帯は住民と必要性や設置場所等を協議すべきである。一方的に適合性もない都計を押し付けることは止めなければならない。

29頁「都市環境の保全」
CO2の削減のためには総量規制で総交通量を抑制することである。都市計画道路整備 は逆効果である。道路整備は誘発交通や新規交通で道路公害が増大する。何にでも都市計画道路を持ち込もうとする意図は不公正・不適切である。

30頁「救急医療施設へのアクセス向上」
地域によっての必要性は正確に検討すべきである。不正確な検討事例で都市計画道路を押し付けることは止めるべきである。
非論理的な押し付け事例として、小平328号線がある。そこでは並行する現道府中街道では救急施設まで45分、328号線なら19分と指摘するが、そもそも45分が間違いで、実際の所要時間は25分から35分である。短縮時間予想の19分も不適切で、予測に使用した道路は4車線に15,000台しか走行していないスイスイ道路の事例である。328号線は20数か所の交差点や横断歩道を通過しなければならず、20数分から30分はかかる。

36頁「検討体制」
路線毎に住民と共に検証を行うための体制を必ず設置してください。住民参加が実現された検証の中で、多数が不必要とした場合は都市計画の見直し又は廃止を決定すべきである。
林田力


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