希望のまち東京in東部集会

林田力

希望のまち東京in東部集会「さあ、はじめよう!希望のまちづくりを」が2014年5月10日、東京都江東区亀戸のカメリアホールで開催された。開会前には選挙戦最終日2月8日の雪の日の宇都宮健児候補の演説を放映した。

最初に林田力・希望のまち東京in東部共同代表が開会挨拶した。希望のまち東京in東部は宇都宮けんじ東部勝手連を母体とする。運動を継続するという宇都宮氏の主張に触発されて立ち上げた。本日は今後の活動について忌憚なく議論して欲しい。



続いて中山武敏弁護士の挨拶である。規約を読ませてもらった。読んで本当に練られた規約と思った。是非運動を発展させていきたい。

希望のまち東京をつくる会も活動を続けている。安倍政権の暴走をストップする。戦争する国家体制つくりが強行されている状況の中で、一回りも二回りも枠を超えた運動をつくることが求められている。私は隣家の早乙女勝元さんと北足立9条の会の代表世話人や吉田万三さんと足立革新懇の代表世話人をしている。地域で枠を広げていきたいと模索している。地域で根ざした運動をつくっていく。一緒に頑張っていきたい。



続いて宇都宮健児「都知事選の成果と東部への期待」である。まだ選挙の延長線上のような感じである。あちこちの集会に呼ばれている。先日、想田和弘氏と「デモクラシーを取り戻せ!」という対談をした。民主主義はいきなり変えようとしても困難な面がある。足元から変えていくことが重要と想田さんが指摘していた。この指摘は重要と思う。

江東区議会では区議が議長代理として小中学校の卒業式に式辞を読む慣行になっていた。ところが、今年から日の丸・君が代に反対する区議は式辞を読ませないようにした。全国的にも自治体が憲法記念日に憲法の講演会をしないようにしている。

都知事選挙は大雪が降って投票率が低下した。しかし、東部地域は得票を伸ばした。市民運動が前進させている。2012年選挙は4対1の差であったが、2014年選挙は2対1の差になった。前進し続ければ逆転できる。

小さな子供を抱えている人は、安倍政権は海外で戦争をしようとしているので、子どもの将来を考えて欲しい。

2012年選挙の反省として、街頭宣伝だけでは駄目ということで、ネット選挙やテレビ討論に取り組んだ。テレビ討論は中止が多かったことが残念である。反省点は相手方の分析が欠けている。どう崩していくか。

安倍政権の政策は原発再稼動、原発輸出、雇用破壊、憲法改悪など良いことは一つもないが、一つだけ良いことは、あまりにも悪い政策なので関心が高まっている。憲法が社会に定着する機会になっている。

青年会議所が憲法改正草案を作っている。会員は20代から40代までの経営者であるが、改正案は驚いたことに、ほぼ自民党案と同じである。彼らは歴史認識や人権感覚が欠けている。安倍政権は草の根で浸透させていると感じた。自民党の支持層や選挙戦術を、しっかり認識して崩していく必要がある。それを崩すために東部から進める必要があると感じた。

6月6日に中央区月島の社会教育会館で希望政策フォーラム「国家戦略特区は何を狙っているのか?」を行う。

集団的自衛権は全国的に関心が高まっている。アンケートをとる度に集団的自衛権容認反対、9条改正反対の声が増えている。集団的自衛権を認めるならば憲法を改正すべきである。解釈で変えようとすることは、ずるいやり方である。

今回の選挙は選対事務所に託児所ができたり、ベビーカーの行進をしたり、希望のまち東京をつくる会らしい選挙運動になった。子ども達の未来のために原発のない社会を作ると訴えた。私も、この近くに住んでいるので、皆さんと一緒に頑張りたい。

ツイキャスには以下のコメントが寄せられた。

「なぜだかわからないけど宇都宮さんを見るとホッとします」

「宇都宮さんの話を聞いてると、ホント本音でタブーなしで言ってくれるんで気持ちイイ」

「都知事選で細川・小泉を推した政党は、結局改憲に道を開く国民投票法に賛成した事実」

希望のまち東京in東部
次は伴敏子・希望のまち東京in東部共同代表「東部勝手連活動総括」である。東部地域の勝手連は2012年選挙がきっかけである。脱原発運動や開発問題に取り組んでいる市民が参加した。2012年選挙では地味な活動にとどまったが、選挙後も、つながりを活かして活動を継続した。東京都議会議員選挙では候補者を招いて勉強会を開催したり、貧困問題に取り組んだりした。政策を評価し、いち早く宇都宮氏の支持を表明した。

1月19日にキックオフ集会を準備した。会場をあふれるばかりに集まった。ここから東部が始まる。宣伝活動は人海戦術ではなく、商店街で有権者と対話する、政策のシール投票を行う。

いち早くホームページを立ち上げて、応援の宣伝をどんどんやり、Facebookでの宣伝ややツイキャスを実施した。宇都宮選挙の結果は次点になったが、東部地域の全ての区で宇都宮票は得票数も得票率も大きく伸ばした。

今後の課題は希望の政策を東部地域で実現する活動を続けることである。今日の参加者も新しく来た方もいる。どんどん輪が広がっている。ネットワークを広げられる可能性がある。無党派層や無関心層にどうやったら浸透できるかが課題である。地元の地方行政を変えていくという運動を進める。



次は長谷部俊昭・希望のまち東京in東部事務局長「希望のまち東京in東部の活動」である。希望のまち東京in東部の活動方針案を提案する。都知事選挙では立場の違いを超えて共同の輪を作った。来年に統一地方選挙があり、これをターゲットにする。変えていくことを目指す。

区長選挙をターゲットにする理由は、規約にあるように「本会は、思想信条・支持政党の違いを超え」た会であり、特定党派の応援や、各党派と競合する選挙に自ら出ることは会の性格に反する。江東区では、宇都宮氏を支持した勢力(実質的な支持も含む)から共産党8人、無所属2人、生活者ネット1人が区議選挙に出馬する見込みである。自ら選挙に出ることは、現状の力量から現実的ではない。区議当選には最低2500票が必要である。

区長選挙は基本的に自民系の区長を自公民が支え、共産党推薦候補が対決という構図である。江東区では元民主区議で維新を名乗った候補が前回、前々回立候補し、次点になった。2003年に砂町銀座商店街役員が自民系区長に反旗を翻し立候補し、共産党が影で支援するが次点になった。

自民系の敗北は保守が分裂した吉田万三足立区長(1996年)くらいではないか。

共産党系の候補に、社民党、生活者ネット、無所属、無党派市民層などが乗るのは、政治的なハードルが高い。社民党や生活者ネット、市民派の無所属は区議選挙に注力する傾向があり、共産党系以外から保守に対抗する候補者がでる可能性は少ない。

宇都宮東部勝手連を母体にした私達が思想信条・イデオロギーを超えて、統一区長候補をプロデュースする役割を果たせるのではないか。

東部地域で区長選挙をたたかう意義を説明する。東部地区はオリンピックの会場予定地が集中している。江東区豊洲は築地市場の移転先である。加えて保守都政がすすめてきた臨海開発など都知事選挙の重要争点となった地域である。

江東区東雲の公務員住宅をはじめ原発事故被害者も多数住んでおり、原発事故被害者・被災者支援を進める区政が求められる。地理的に福島に近く、ホットスポットもある。脱被爆、脱原発の運動も粘り強くつづけられ、除染などで運動が区政を動かした経験もある。

木造密集地域が多い。防災対策でも緊急課題を抱えている。低所得者が多い。貧困や高齢化の課題がある。

高層住宅化、人口急増地帯を抱える一方で、保守区政のもと保育園、学校などの人口増に対応する施策が遅れている。室橋前江東区長は人口増が予想される中、行革実績のために学校の統廃合をするという逆行する政策を採った。

今回は都知事選挙のない一斉地方選挙になる。これは石原氏が辞めた一番の功績ではないか。区長選挙が都知事選挙の影響を受けない。地域のことを考えた面白い選挙になるのではないか。

東部地区で一番人口が多いところは足立区の68万人である。これは人口最小県の鳥取県58万人に匹敵する。区政を変えることは地方の県政を変える以上の影響力がある。

今後のスケジュールとして毎月定例会議を開催する。6月7月の定例会議は政策と戦略を議論する。6月は14日18時からである。場所は改めて告知する。

希望の政策東部版を策定し、それを実現する陳情を区議会に提出する。政策討論会やシンポジウムを開催して、合意形成する。可能ならば区長選挙の候補者を決め、共同の枠組みを作る。



休憩後は山口あずさ・私が東京を変える代表挨拶で始まった。

東京都知事選挙ではサテライト演説会を開催した。「デモクラシーを取り戻せ」でもサテライト演説会を開催した。西東京市から一歩も出たことがない人もいる。チラシを近隣にまいた。来ていただいた人は本当に喜んでいた。サテライト演説会は、それほど技術的に難しくない。

都知事選挙では共産党とも一緒にできた。風通しもよくやりたい。共産党とも対話ができればいい。細川さんと宇都宮さんが会っていただきたい。



続いて希望のまち東京in東部の今後の活動について議論である。様々な意見が提起された。

「これまで政治活動をしたことがなかった。宇都宮氏の脱原発の主張に共鳴した。亀戸の地域だけでもまとまっていないように思われた。東部勝手連の林田さんにも問い合わせた。もう少し小規模で分かりやすいネットワークが欲しい。今度の選挙で下から盛り上がる力を感じた。分からないことがあれば希望のまち東京in東部に聞けばいいと分かった」

瀬田裕和・希望のまち東京in東部「大事な指摘である。集会には集まるが、終わったらそれだけになる。拠点を持つ。集まれる場所を持ちたい。事務所を現在探している。事務所を持つ。現在交渉中であるが、必ず事務所を持つ。そこで皆が話し合う。ある時は市民カフェの場であり、ある時は選対事務所になるかもしれない。近々アナウンスできると思う。運動を継続していかなければ仕方がない。継続するための場所である。

市民運動とは何なのか、問い直す必要がある。自民党員や公明党員も市民である。何党であろうと関係ない。市民運動は政党政治を超えると思っている」

「事務所を持つ場合は経費をどうするか」

瀬田「個人の事務所とする。その都度希望のまち東京が借り受ける」

林田「まず大前提として希望のまち東京in東部の現状の財政力では事務所を借り受けることは不可能である。比較的小さな市民運動で事務所を持っているところについて調査したが、代表などの熱心な人の個人負担になっている。そのような形で行うしかないと思う。宇都宮さんが述べられている参与連帯のような組織に発展することが理想であるが、すぐに実現するものではない。費用の目処はある。費用の心配よりも、事務所を積極的に活用してくれる方がありがたい」

「川崎に住んでいるが、ここは故郷である。両国高校の裏の方に住んでいて、今も本籍がある。亀戸天神の氏子である。下町には希望を持っている。何とかして宇都宮先生のような人が出てこないか。支援をしたいと考えている」

「市民は自覚した人である。自覚していない人は住民である。どう自覚させるかが課題である。変えようとする側が、暗い、ダサいなどを変えないと横に広がらない。公務員は先生のタイプが多い。本人に自覚がない。民間のサービス業から来た私から見ると大きな違いである。地域でやっていきたいと思う。組織をつくることは人柄である」

ツイキャスのコメント「市民運動って大切だけど、長くやってると運動が目的化しちゃう人っていますよね。常に各運動の目的を意識するの大事だと思います。抗議活動陶酔型では人は無党派無関心は動かないかと。」

「何のための市民運動かと言うと、民主主義の権利を守る市民運動である。美濃部都政を支えてきた。実現させたい」

ツイキャス質問「刻々と情勢が変化(悪化の一途)している中、依然として国政選挙は視野外ですか?」

長谷部「国政選挙は党派選挙になるので、難しい。衆議院小選挙区では統一候補の可能性があるが、先に一斉地方選挙の首長選挙である。ここで統一できなければ小選挙区も難しい。区長選挙で一つでも二つでも成功例を出せれば小選挙区でも可能性が生まれる」

宇都宮「想田さんとの対談で、国政を変えるためには足元から変えていかなければならない。今の議論は国政と無関係ではないと考える」

ツイキャス質問「宇都宮さんが人付き合いで心がけていることはありますか? 幼稚園ママさんと選挙の話とかできるようになるといいなと思ってます。人間関係作りの為の質問でした」

宇都宮「基本は人の話をよく聞くことである。昔の活動家は上から目線の人が多かった。そのような人は何故影響力がないのかは考えるべきである。自省した方が良い。克服しなければならない態度である。私自身は皆さんと変わらないと思っている」

ツイキャスのコメント「自分の主張だけを強引に進めてたら安倍と同じだよね。他人の話を聞かなきゃね」

宇都宮「私から質問したい。東部勝手連は細川問題で分かれたのか、議論があったか」

林田「分かれていない。東部勝手連は宇都宮氏が出馬する前の12月26日に集まって宇都宮支持を決めた。まだ細川の「ほ」の字も出る前である。O氏出馬擁立問題は情報自体がなかった。ここで政策に基づいて宇都宮支持を決めたので、影響はなかった。

東部勝手連は2012年の選挙後もつながりを活かして活動を続けたが、そこでは貧困問題をテーマにした。社会的にも2013年は脱法ハウスが社会問題になり、ブラック企業が流行語になった。2012年以上に2014年は反貧困がテーマになり、宇都宮さんがふさわしいと考えた」

「日本の社会も徐々に変わりつつある。偏見を持ち、バリアを張って市民運動はできない。対極にあるものを大事にして、全体像に迫る。

『シロウオ〜原発 立地を断念させた町』という映画をつくった。全国34箇所も原発を拒否した自治体がある。原発計画を追い出した自治体には共通項がある。文部科学省から一銭ももらわずに映画をつくった。勝った地域には勝った理由がある。負けた地域には負けた理由がある。勝った地域は猛烈な学習意欲がある。それを噛み砕いて、暮らしの中で組み立てた価値体系で説得する。発信力と受信力がある。女性の力が大きい。

歴史への回帰も大切である。川向こうといわれた江東区の歴史を踏まえて。関東大震災における朝鮮人の虐殺や関東大空襲の被害を考える。下町の工場が軍需工場に組み込まれた現実がある。負の面も正視する市民運動に取り組んで欲しい。本日は敵の側にも飛び込む宇都宮さんの実践を聞いて嬉しく思う」

司会「私からも宇都宮さんに質問したい。来年、統一地方選挙があるが、葛飾区は外れている。2013年に葛飾区長選居・区議会議員選挙があった。この時の争点として区役所建て替え問題やホットスポット問題があったが、ひっくり返すことはできなかった。無所属候補を応援したが、選挙をどう思ったか」

宇都宮「葛飾では憲法集会があって講師を頼まれた。講演だけでなく、デモにも参加した。その後の懇親会で一騎打ちなのでということで応援を頼まれた。何回か応援演説した。都知事選挙運動では葛飾区の政談演説会が盛況であった。葛飾区は得票も伸びた。現地に入った効果があると思う。

私のルールは、一議席を争う場合に支持政党が各々候補者を立てて競合した場合は推薦しない。区政の問題は都政の問題とオーバーラップしている。待機児童問題は、どこの区でも問題になっている。地域で考えていく必要を感じた。地域の人とつながりを持つことが必要である。地域に出て行って問題を把握することは非常に重要と感じた」

「規約について説明してほしい」

林田「活動しやすいようにシンプルな形にした。内部統制などの面でご意見があるかもしれないが、そこまでガチガチにしなければならない組織ではないと考えている」

長谷部「走りながら変えていく。新しい可能性を活動の中で模索し、一歩でも二歩でも政治を進めていきたい」

「細川問題についての総括をしたかたがいいのではないか。雑誌『世界』2014年4月号「都知事選挙をめぐって」を読んだ。河合弘之弁護士は逃げていると感じた。ただし、細川問題をクドクドと続けることが、亀裂を深め、与党を利する方向になる可能性もあり、注意を要する」

宇都宮「希望のまち東京をつくる会では総括文書を公表している」

「LOVEデモクラシーという動きがある。ファシリテーションという手法を使っている。宇都宮さんと細川さんは会っていただきたいと思っている」

「LOVEデモクラシーでは選挙に関心がない層にアプローチしようとしている。フリーペーパー作成など模索している。Facebookにグループがある」

長谷部「都民参加への模索連絡会の集会で気になったことは『本当は選挙なんかやりたくない』という意見が散見されたことである。市民運動を携わっている人でも、政治を忌避する傾向がある。克服していかなければならない。

ツイキャス質問「東部が盛り上がっているが、その理由は」

林田「反貧困など宇都宮さんの掲げた生活密着課題が東部の地域性にマッチしていたのではないか」

ツイキャス質問「築地移転について東部はどう考えるか」

林田「私達は希望の政策を支持したグループであり、当然反対である。私は築地には自転車でも行けるので、積極的に運動に参加したい。

一方で移転先の地元江東区としては考えることがある。江東区は言わば移転の受益地である。新たな観光名所を作って地域活性化しようという期待があることを考慮する必要がある。

また、反対論の土壌汚染や液状化は、まるで豊洲全体が危ないかのようなイメージで語られるが、それは地域の実情に反する。移転先は豊洲の中心街からは一駅先の場所にあり、土壌汚染も液状化も移転先にピンポイントで起きている。埋立地全体の問題ではなく、いい加減な造成をしたから、そこだけ土壌汚染や液状化が起きる。

ここを理解しないと反対運動は反感を受けることになる。地域に受け入れられる反対論を構築することが課題である。」

ツイキャス質問「細川・小泉氏らが脱原発で最近団体(?)を立ち上げたようですが、宇都宮さんにも話はありましたか」

宇都宮「話はない。どういう形でも脱原発、自然再生エネルギー促進の運動は歓迎する。福島県知事選にも関与するとの報道があったが、都知事選挙と同じようなことになったら、運動や選挙の分裂を招きかねない。慎重な対応をお願いするとラジオでコメントした」

集会は瀬田共同代表の閉会挨拶で終わった。市民運動はどういうものかを模索していきたい。市民運動の利点は多様性である。自分のいる場所から声をあげる。魚屋は魚屋をやりながら、八百屋は八百屋をやりながら声をあげる。それが市民運動と考える。

宇都宮氏は1%の富裕層のための都政から99%のための都政に転換する選挙であると言った。運動をこの場で終わらせるのではなく、場所を確保したい。そのために動いている。場所を確保したら自由にいつでも集まり、運動を広げていきたい。

希望のまち東京in東部
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ツイキャス:宇都宮健児「都知事選の成果と東部への期待」
ツイキャス:希望のまち東京in東部の今後の活動

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