貧困ビジネス問題

林田力

希望のまち東京in東部が貧困問題に取り組む源流は、2013年の足立区舎人の貧困ビジネス進出問題である。「特定非営利活動法人やすらぎの里」(中野区弥生町)が無料低額宿泊所「やすらぎの里 舎人寮」を建設しようとした。これが貧困ビジネスであるとして住民反対運動が起きた。住民らは「無料低額宿泊所等の設置運営に関し、国において制度の整備を求める意見書提出についての陳情」を足立区議会に提出し、2013年7月3日に採択された。

貧困ビジネスとは「生活困窮者や住居喪失者、低賃金労働者、多重債務者など、社会的弱者である貧困層の弱みや知識不足を利用して利益を得る事業」である(杉村栄一・福祉保健局長、東京都議会、2010年12月8日)。具体的には敷金・礼金ゼロを謳いながら高額な違約金を取るゼロゼロ物件や生活保護をピンはねする「囲い屋」、さらに最近では脱法ハウスが登場している。

生活保護ピンはねの貧困ビジネスでは支給された生活保護費の大半が宿泊所運営の事業者に回収され、生活保護受給者の自立を阻害すると批判される。実際、「やすらぎの里 東十条寮」では「利用料は月11万円。内訳は部屋代5万3700円/食費4万5千円/水道・光熱費7200円/共益費4100円。払えば手元には2万円ほどしか残らない」とされる(園田耕司、吉田啓『なぜ業者に儲けさせるのか 生活保護、丸投げの実態』朝日新聞社、2011年)。

「やすらぎの里」は過去にも施設建設でトラブルになっている。2006年には大田区で虚偽の開設目的を説明されたと怒った地域住民の反対運動が起こり、宿泊所の開設が中止になった。「大田区のやすらぎの里開設に反対する会」住民は「「やすらぎの里」開設・開業反対に関する請願」を東京都議会に提出した。

板橋区の施設建設でも住民に「3階建ての老人施設」を建てると説明しながら、「5階建ての宿泊所」に変更するなど虚偽説明を繰り返した(田代正則「貧困ビジネスに批判 住民ら「悪質業者来るな」」しんぶん赤旗2009年10月11日)。

貧困ビジネスは政治課題である。東京都が悪質なゼロゼロ物件業者を処分した例がある。東京都は2010年6月8日にゼロゼロ物件業者・シンエイエステート(佐々木哲也)、グリーンウッド(YYYYT)を宅地建物取引業法違反(重要事項説明義務違反)で業務停止処分にした(東京都都市整備局「宅地建物取引業者に対する行政処分について」)。

問題は貧困ビジネス側も日々進化していることである。ゼロゼロ物件が社会問題になり、消費者から危険視されるようになると、脱法ハウスという新たな形態が誕生した。貧困ビジネス規制は当然として、貧困ビジネスに住まざるを得ない人々の住まいの貧困の解決が求められる。(林田力「希望の政策を語り合う集い・足立区」資料)








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