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警察不祥事再
警察不祥事の記事や冤罪作品のレビューをまとめた。警察不祥事は氷山の一角である。外部の監視機関がない中で警察不祥事は巨大化している。昔よりは報道されるようになり、ネットニュースで容易に目にできるようになったことは進歩である。それでもマスメディアの警察不祥事のネットニュースは消されることが早いように感じる。だからこそ警察不祥事の情報を記録することが大切である。
日本の警察不祥事や不適切な取り調べ、特に事実と異なる自白の強要は深刻である。警察官の不祥事が多い。警察不祥事や警察官の犯罪が頻発している。警察不祥事は繰り返されている。新聞やテレビ報道で連日に渡り警察の不祥事が明らかにされている。警察の腐敗した実態を知り、呆れ果てている。
警察不祥事は怒りや疑念を呼び覚ます。警察の非人道的な行動を肯定する訳にはいかない。市民の憤り、恐怖と不安は想像を絶する。目に余る腐敗ぶりである。本腰を入れて調査する必要がある。
「その名を聞いたら“不祥事”という言葉を連想してしまうケーサツ様だが、国民への奉仕者たる公務員による悪事(調書偽造や悪辣な性犯罪などなど!)が報道されるたびに不安と絶望を感じずにはいられない毎日である」(「覚醒剤ダメ、ゼッタイ! 実録ケーサツ不祥事映画『日本で一番悪い奴ら』綾野剛の恍惚ガンギマリ演技が怖すぎる」BANGER 2020年8月27日)
「酒、金、そして異性。警察官が道を踏み外す3大要素とされている」(今井良「1人の女性警官をめぐるトリプル不倫――最新の警察不祥事ランキング1位は「異性関係」」文春オンライン2019年8月9日)。
報道されている警察不祥事は氷山の一角だろう。警察不祥事は元々多かったが、揉み消し処理能力を上回ったのではないか。警察不祥事は昔からあったものの、隠蔽されており、今は昔よりは情報が出るようになったと考える。
普段から警察の市民に対する権威的な対応に疑問を感じることは多い。警察官は信用できないと思われる行動が目に付いてきた。権威を笠に着て暴力を振るい、真実を覆い隠そうとする。身勝手で自己中心的なことこの上ない。冤罪警察官や不祥事警察官は人権感覚が希薄である。無能な働き者のたとえにあるように、精神論根性論が空回りして有害である。民間では通用しない。
警察組織は縦の社会と言われるが、これも警察腐敗の原因の一つと思われる。野村克也さんは「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」との名言を残した。根本的な問題を抱える日本の警察不祥事に不思議の不祥事なしと言える。
ネットニュースのコメント欄には以下のコメントが寄せられた。「先日前橋であったコンビニ強盗のニュースを映像でみましたが、機動隊まで出動して、最後は総出で犯人をボコボコにしてました。あれをみて、身内にもあれ以上のボコボコがあるのか?と思いました」
警察不祥事には数多くの法令違反、倫理違反、一般常識の欠如、ハラスメントが見られる。法的に問題ないと強弁して行為を正当化し、情報開示を怠る。圧倒的に足りてないものは情報公開姿勢である。警察の実態について批判的に関心を持つことが必要である。市民が泣き寝入りさせられていないか厳しくチェックする必要がある。
レオパレス21が100億円超の債務超過
レオパレス21が2020年6月末に100億円超の債務超過となった。レオパレス21は2020年4月~6月期連結決算で最終(当期)赤字となり、債務が資産を上回る債務超過に陥った(高橋祐貴、岡大介「レオパレスが債務超過に 100億円超か ファンドと出資交渉急ぐ」毎日新聞2020年9月25日)。アパートの施工不良問題による経営不振や、新型コロナウイルス感染拡大による転勤者の減少などが原因と見られている。
既にレオパレス21は経営の合理化策として、2020年8月末までに直営店を4分の1程度に減らすと公表していた。180余りあった直営店のうち、26の直営店を閉鎖する(「レオパレス21 直営店の4分の1程度の店舗を閉鎖へ」NHK 2020年8月7日)。この程度のリストラ策では根本的な解決策にならないということか。
根本的には他人の資金でアパートを建設させる不動産投資ビジネスモデルの行き詰まりにある。このため、レオパレス21以外の業者も他人事ではない。これから不動産投資を始めようとする方、不動産投資の勧誘を受けた人は最大限警戒しなければならない。
投資用不動産を買ってはいけない。仮に契約内容を吟味熟読し、一片の不備がない事を確認してすら、不動産投資勧誘業者の取引は安心できないという確信がある。不動産投資は危険を避けたい人には食指の動く商売ではない。不動産投資勧誘は金融先物取引以上に悪質である。金融先物取引は持っている金を搾り取るが、不動産投資は持っていない金も借金させて搾り取る。不動産投資は火の輪くぐりしながらの綱渡りであり、谷底を真っ逆さまに落ちかねない危険がある。
マンションの悪質な勧誘販売が増えている。しつこいセールスや脅迫まがいの言動も目立つ。国民生活センターは「相談件数は史上最悪の3000件超の勢い」と危機感を強める。米国のサブプライムローン問題や世界同時株安の影響による日本の不動産市況の悪化を受け、在庫処分を急ぐ業者の思惑が背景にある(「増える悪質勧誘「脅迫」も 「マンション賃貸で利益」」産経新聞2008年11月14日)。
静岡県の30代男性は深夜に電話があり、「都内のマンションを購入すると老後の生活資金になる。会って話がしたい」と誘われた。男性が「時間がない」と断ると、相手は激しい口調に変わり、「家に火をつけるぞ」などと脅迫。電話線を外して対応しなかったところ、勤務先にまで勧誘電話があったという。
東急不動産だまし売り裁判でも、東京都江東区東陽のマンション建設地を地上げし、東急不動産のために近隣対策をしたブローカーが騙し売り被害者の勤務先に圧力をかけた(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』「東急不動産の遅過ぎたお詫び」)。テレビドラマ『IQ246 華麗なる事件簿』の法門寺沙羅駆(ほうもんじ・しゃらく)ならば「醜悪至極なり」と言うだろう。
不動産市況はコロナショックにより、一層の悪化が予測されている。不動産投資勧誘も激しさを増す恐れがある。逆に言えば悪質な勧誘でもしなければマンションは売れない商品になったことを示している。不動産投資の迷惑勧誘は毅然と断ることが吉である。威迫などの悪質な勧誘行為は宅建業法で禁じられており、被害者は都道府県に連絡できる。
レオパレス21施工不備で一級建築士資格取消
北海道警巡査部長の個人情報悪用わいせつ初公判
北海道警察函館西警察署の巡査部長(41)は、交通違反の切符を交付した30代女性への強制わいせつ未遂とストーカー規制法違反の罪に問われている。巡査部長は2016年に交通違反切符を交付した被害女性に2020年7月、わいせつな行為をしようと突然肩をつかみ、「大声を出すと殴るぞ」などと脅したとされる。
巡査部長は強制わいせつ未遂で起訴された(「“わいせつ”警察官が道警保管の女性データ照会」HTB北海道テレビ放送2020年9月16日)。わいせつ未遂という罪状は疑問である。本人がやりたいことができなかったとしても、被害者の感覚では既遂になるのではないか。身内に甘い罪状定義ではないか。
巡査部長は女性の交通違反を取り締まった際に付箋に連絡先をメモした。電話やメッセージも送っていた(「函館 わいせつ警察官 初公判」HTB北海道テレビ放送2020年9月25日)。手慣れていて計画的な犯行に見える。余罪もあるのではないか。泣き寝入りしている市民も多いのではないか。
巡査部長は女性の自宅や勤務先で3回も待ち伏せしていた。巡査部長は被害女性へのつきまとい行為があったとして、8月にストーカー規制法違反の疑いでも書類送検された。ストーカー規制法違反の罪でも起訴された。
函館地裁で2020年9月25日に初公判が開かれた。被害女性は職務上知った情報を個人の目的に利用したことへの不安を口にしていた(「「取り締まった際に連絡先をメモした」わいせつ目的で女性脅した元警察官の男 初公判で検察が手口を指摘」北海道ニュースUHB 2020年9月25日)。
https://note.com/hayariki/n/ndcabc783007b
続警察不祥事
B-CASカード不正転売の初摘発事件
B-CASカード不正改造は反社会的な問題である。BLACKCASカードなど不正改造カードが問題になることが多いが、正規のB-CASカードを不正に転売したとして電子機器製造販売会社社長が摘発されたケースがある。
B-CASカードを不正に転売したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は2013年に不正競争防止法違反幇助容疑で、東京都品川区西品川の電子機器製造販売会社社長(56)を逮捕した。同課によると、同カードは家電販売業者が家電とのセットでしか販売できないが、不正業者に通常の約10倍の1枚千円で販売していたとみられる。「自社で開発した地デジチューナーの売れ行きが悪く、余ったカードの処分に困っていた」と容疑を認めている。
逮捕容疑は3月、同カード2千枚を男性(34)=同法違反容疑で逮捕=らに計200万円で不正に転売し、有料放送を無料で受信できるようにカードを不正に改造して販売する手助けをしたとしている。男性は計6千枚の不正カードを販売しており、同課はほかにも入手先があったとみている(「「B-CASカード」横流し全国初摘発 製造販売会社社長を逮捕」産経新聞2013年8月2日)。
正規のB-CASカードの不正転売事件であるが、転売先は不正改造業者であり、B-CASカード不正改造問題とつながっている。B-CASカード不正改造を手助けする行為である。
栃木県警巡査部長が検視で腕時計を占有離脱物横領
栃木県警宇都宮中央署刑事1課巡査部長(35)=宇都宮市御幸本町=は2019年8月16日午前10時から午後0時40分頃の間、病死した男性=当時(43)=の検視に際して、男性の350万円相当の海外製腕時計を盗んだ。現場は宇都宮市馬場通りのタワーマンション。巡査部長は同署で遺体検視などを担当、当日は計8人で現場に向かった。
巡査部長は犯行後、他県の古物買い取り業者に持ち込み、数百万円で売却したという。不審に思った業者が現地の県警へ「栃木県警の警察官を名乗る人物が時計の買い取りを申し込んできた」と通報して発覚した(「病死遺体検視中に300万円の腕時計盗む 栃木県警の巡査部長逮捕」産経新聞2019年9月19日)。他の現場に臨場した際も窃盗を繰り返してそうである。警察外の機関が捜査しなければ公正ではない。
巡査部長は同年9月19日に窃盗容疑で逮捕された。巡査部長は占有離脱物横領の罪で起訴された(若井琢水「孤独死の現場、金色に輝く腕時計 警察官は誘惑に負けた」朝日新聞2019年12月24日)。初公判は12月6日に宇都宮地裁(岡田健彦裁判官)で開かれ、即日結審した(「遺体検視中に高級腕時計盗んだ元栃木県警警察官初公判 懲役1年求刑」産経新聞2019年12月6日)。
宇都宮地裁は9月19日に懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)を言い渡した。判決は「持ち去った腕時計を売却しており、利欲目的なのは明らかで酌量の余地はない」と指摘する(「現場から高級腕時計持ち去った栃木県警元警察官に執行猶予判決 宇都宮地裁「信用失墜させた」」産経新聞2019年12月19日)。
検視という警察の職務の中での犯行で悪質である。死に便乗して金銭的利益を図る点では遺族から金銭をだまし取る埼玉県警の警察不祥事と共通する。草加署巡査は死体検案名目で遺族から現金82万円をだまし取った。川越署巡査は遺族に遺体の防腐処置費用として現金50万円をだまし取ろうとした。
腕時計の紛失や窃盗は警察不祥事で繰り返されえている。不祥事警察官は腕時計が欲しくてたまらないのか。内実がないから腕時計で空虚な自分を飾り立てたいのか。埼玉県警熊谷警察署では熊谷小4死亡ひき逃げ事件の遺品の腕時計を紛失した。腕時計の記載があった押収品目録の交付書を遺族から回収して破棄する証拠隠滅をしており、悪質である。
京都府警は京アニ放火殺人事件の犠牲者が亡くなった際に身につけていた腕時計を紛失した。京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオで35人が死亡した事件である。紛失は2019年7月下旬に発覚したが、報道は8月16日になってからである(「京アニ放火、犠牲者の腕時計を警察が紛失 遺族に謝罪」朝日新聞2019年8月16日)。紛失を隠蔽した埼玉県警熊谷警察署はより悪質である。
遺留品を点検した段階では、腕時計を身につけていたことを確認していたが、司法解剖後、遺体を家族のもとに返す際に、腕時計がなくなっていることに気づいたという。府警では通常、遺留品は撮影した上で記録のリストをつくり、持ち主毎に分けて保管している。今回、捜査本部を設置した警察学校(京都市伏見区)などに遺体を運び、司法解剖や、身元を特定するためのDNA型鑑定を順次進めていく中で、紛失したとみられる。
京都府警の警察学校では2019年6月に腕時計盗難事件が起きた。この容疑者は京都府警の巡査で、この巡査は大麻所持容疑で現行犯逮捕された。
続警察不祥事
山形県警巡査事件の大麻売人ら
山形県警寒河江警察署巡査が大麻を購入した事件では売人らの摘発が報道されている。これは貴重である。日本では依存性薬物の使用者がクローズアップされる割には大元の元凶の売人の情報が乏しい。『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』著者の稲葉圭昭さんは警察が依存性薬物の密売人をスパイにするために、売人の密売は見逃していると指摘する。
「密売人をエス(スパイ/spyの頭文字)にして、どんな奴が買いに来ているかの情報を取って捜査していく方法だった。それで、エスの密売は見逃してやるわけ。もちろん、今もみんなやってる。薬物や拳銃の捜査は水面下でやるから、不正も起きやすい」(「伊勢谷友介、強い恨みを買っていた可能性も…警視庁とマトリが競って芸能人を逮捕する理由」Business Journal 2020年9月9日)
山形県警巡査事件では山形県警巡査に大麻を売却したとして山形市に住む19歳男性が逮捕された。19歳男性は2020年4月下旬頃、巡査に山形市内で大麻およそ3グラムを1万2000円で売った疑いが持たれている。
合わせて山形市小荷駄町のレコード販売業者(39)らも大麻を所持したり、お互いに譲り受けたりしたなどとして、大麻取締法違反容疑で逮捕された。趣味の音楽を通じて知り合ったとされる(「警察官に大麻販売で会社員逮捕」NHK 2020年8月5日)。
レコード販売業者は麻薬特例法違反で起訴された。山形地裁(今井理裁判官)は2020年9月9日に初公判を開いた。レコード販売業者は起訴内容を認めた。検察側は懲役10月、追徴金5万2000円を求め、即日結審した。判決は23日(「少年らに大麻販売 被告起訴内容認める 地裁初公判 /山形」毎日新聞2020年9月10日)。
依存性薬物の使用は薬物関係者との付き合いから始まる。大阪府警堺署巡査も山形県警巡査も知人から大麻を勧められたことが大麻使用のきっかけになった。薬物関係者と接点を持つと不幸になる。薬物関係者と接点を持たないことが必要である。薬物関係者が会いたいと言ってきても会ってはならない。
薬物関係者には人を巻き込もうとする性質がある。薬物使用を知られると、警察や厚労省など当局に通報され、捕まることを恐れて、自分が薬物をしていることを知った人間を共犯者にして通報できなくしてしまおうとする心理が働く。
故に絶対に避けなければならないことは、身近に薬物を使用している人間がいることを知った場合に、友情や同情心から自分達仲間内だけで何とか救おう、依存性薬物から足を洗わせようとすることという。それで何人も引きずり込まれてしまった事例がある。薬物からの更正は専門機関でなければ困難である。薬物関係者という悪魔に、つけ込む隙を断じて与えてはならない。
山形県警巡査を大麻購入容疑で逮捕
依存性薬物の恐ろしさはどれほど強調しても、し過ぎることはない。依存性薬物は風俗を乱す。依存性薬物はNOである。依存性薬物は人間の未来に傷を生む。依存性薬物を放置することの害悪は自分の頭でイメージすることができる。『ヴェニスの商人』ではないが、金貨三千ドゥカートを賭けても構わない。文学は依存性薬物によって社会が被った傷を物語として提示することも使命である。
薄汚い金儲けのために依存性薬物を宣伝し、販売する連中がいることが最大の問題である。売人のろくでなし共の中から、まともな人間を選り分けることは不可能である。依存性薬物の売人は、どうしても、この日本を性欲と金銭欲だけの国にしてしまいたいようである。依存性薬物にはまったら、淫乱にされて堕落させられ、別人のような人格になる。味方を平気で裏切る、訳の分からない人格の人間になる。薬物乱用が人格崩壊を招くことは周知の事実である。
売人には黒い影が潜んでいる。臭気を絵に描いたような存在である。売人グループの連絡を担当する者は原則として顔を見せず、アルファベットと数字を組み合わせて作ったその場限りの偽名を名乗る。このような人間が街の中にたむろしているかと思うと寒気がする。
売人は自分自身の一部を忘れている。その目にあるべきものが欠けている。妙に焦点の合わぬその視線は、薬物に溺れた物に特有の狂気を帯びている。弱くて卑怯で、ままならない現実から逃げ出したいだけである。その醜い姿は、自ら瓦解への道を早めていくだけである。
薬物乱用者には厳しい現実が突きつけられる。薬物に対する欲求が激しくなり、強迫的な使用(精神依存)に拍車がかかる。突然激しく咳き込み始める。身体依存に陥ると、薬物なしでは呼吸停止や痙攣を含めた激しい禁断症状が起きる。禁断症状は身の毛もよだつ光景である。
顔は老け込み、やつれている。口からはヨダレが垂れている。気管支には多少の痰も絡み始め、鼻水とともに涙までもがとめどなく流れ出す。朦朧とした恐怖の影を薄闇にはびこらせる。闇は前にも後ろにもそびえ立ち、徘徊する恐怖と狂気の影が満ちる。悪魔じみた鉤爪と牙の餌食にされるという絶望的な妄想に襲われる。
苦悶に歪んだ薬物中毒者の顔は見るも恐ろしいものになる。「脱法ハーブのせいで、私は以前のようにピアノが弾けなくなったのです。ピアノだけじゃない。スポーツまで以前のようにうまくできなくなった。見た目までもが著しく醜くなった」
薬物依存や薬物中毒は麻薬や覚せい剤、危険ドラッグに限らない。砂糖や塩にも依存性があるとの見解がある。それらの問題意識も私は肯定している。しかし、大麻や危険ドラッグを相対化するためにアルコールを持ち出す議論には与しない。
中野相続裁判さいたま地裁2020/11/27
中野相続裁判(Nakano Inheritance Trial)さいたま地裁の口頭弁論が開かれます。長男が母親の経管栄養の流入速度を速め、延命につながる治療を拒否したという高齢者医療にも関係する社会的意義のある事件です。是非お時間を頂きまして傍聴や取材をお願い致します。
第16回口頭弁論
事件番号:平成30年(ワ)第552号・共有物分割請求事件、平成30年(ワ)第2659号・共有物分割請求反訴事件
日時:2020年11月27日(金)午後1時30分から
場所:さいたま地裁C棟105号法廷
https://hayariki.wixsite.com/hayashida/post/nakano_inheritance16
日頃の御支援、御協力に厚くお礼を申し上げます。第15回口頭弁論にはコロナ禍の中、また、残暑厳しい中、Social Distancingに配慮して集まってくださり、ありがとうございます。一日の疲れをゆっくりと癒しましょう。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19; coronavirus disease 2019)の状況により期日が変わる可能性があります。変更が入った場合は迅速に連絡します。
まだまだ新型コロナウイルスは深刻な状況です。立正佼成会附属佼成病院では入院患者や看護師の新型コロナウイルス感染が判明し、中野相続裁判さいたま地裁第14回口頭弁論が延期されました。林田医療裁判や中野相続裁判もCOVID-19と無縁ではありません。
東京都の新型コロナウイルス感染者数は2020年9月12日226人、13日146人。13日の内訳は濃厚感染者62名、感染経路不明84名。感染経路不明は高止まりしています。
9月14日の感染者数は80人。1日の感染者数が100人を下回るのは9月7日以来です(「東京都 コロナ 80人感染確認 今月7日以来100人下回る 2人死亡」NHK 2020年9月14日)。単に月曜日だから感染者数が少ないだけでしょう。東京都の担当者は「減少のペースは緩やかになっている」と話します。「緩やかになっている」と聞くと良いことのように聞こえますが、「減少のペース」です。3桁の感染者が出る状態が慢性的に続くかもしれません。
9月18日220人、9月19日218人。2日連続で200人超になりました。9月20日162人。6日連続で100人超です。100人未満は9月14日月曜日であり、月曜日は基本少ないため、あまり意味がありません。
レオパレス21施工不備で一級建築士資格取消
レオパレス21や大和ハウス工業では建築の施工不備が判明した。レオパレスのアパートには各戸の界壁が小屋裏ないし天井裏に達する設計がされているにもかかわらず、界壁が設計図書通りに設置されていないものがあった。これは長屋または共同住宅における界壁設置義務を定めた建築基準法30条、建基法施行令114条に違反する。
大和ハウス工業は2019年4月12日、同社が建設した賃貸アパートや戸建て住宅の約2000棟が建築基準に適合していなかったと発表した。再調査によって、国から認定されていない基礎を使った不適切住宅が、新たに約1900棟も見つかった。
レオパレス21の施工不備問題では施工不備に責任のある一級建築士が処分されている。2019年12月に3人が処分された。2020年8月31日付でレオパレス21の社員や元社員3人の一級建築士資格が取り消された。国土交通省が9月8日に発表した。9都県のアパート計57件の違法建築を見逃したことが理由(「建築士3人の免許取り消し レオパレス問題で国交省」産経Biz 2020年9月8日)。
免許を取り消された一級建築士の所属は以下。
エムディアイ一級建築士事務所(東京都知事登録、現レオパレス21一級建築士事務所)
レオパレス21一級建築士事務所大宮支店(埼玉県知事登録)、レオパレス21一級建築士事務所(群馬県知事登録)
レオパレス21一級建築士事務所東京支店(東京都知事登録)
国交省は引き続き調査を続けており、例年のペースでいけば20年12月の中央建築士審査会で次の処分者を検討する見通し(池谷和浩「レオパレス施工不備問題、工事監理者3人の建築士免許取り消し」日経XTECH 2020年9月16日)。
設計図書通りに施工されていないということは工事監理が機能していないということである(菅原由依子「レオパレス、偽りの建築確認申請 外部調査委員会が最終報告書を公表、「工事監理」が機能せず」日経xTECH 2019年6月5日)。東急不動産だまし売り裁判の舞台となったマンションでも工事監理の問題がある。
このマンションでは排水時にゴボゴボ騒音が出ることが問題になった。これは施工のピーエス三菱が本来の設計よりも細い配管を使ったことが原因である。それを工事監理者の昇建築設計事務所が確認・是正しなかったことが問題である。さらに工事監理報告書では一級建築士資格を持たない無資格者を構造設計者として記載している(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。
レオパレス21広報部長にパワハラ告発
大阪府警堺署巡査が大麻を所持し、同僚警官に販売
大阪府警堺署地域課の元巡査(22)は大麻所持で有罪判決を受けた。大阪地裁(船戸宏之裁判官)は2020年9月16日、懲役1年2月、執行猶予3年、追徴金6万円の判決を言い渡した。求刑は懲役1年6月、追徴金6万円などであった。判決は「密売人から購入を繰り返し、大麻への親和性が高い」と指摘する(藤河匠「大麻所持の元巡査に有罪判決 「密売人から購入繰り返し親和性高い」 大阪地裁」毎日新聞2020年9月16日)。
元巡査は2020年5月22日、大阪府岸和田市上松町の自宅で大麻0・16グラムを所持。4月から5月までに計6回、大阪市内などで西堺署の男性巡査2人に計約12グラムを計6万円で譲り渡した。大麻は1回につき約5千円から2万円で譲り渡したという(「元巡査が“大麻を同僚警察官に5千円~2万円で複数回譲る…”初公判で起訴内容認める」MBS 2020年8月4日)。
元巡査は「ばれなければいいと思っていた」と述べる(「大麻「ばれなければいいと思った」大阪府警の元巡査に判決」ABCニュース2020年9月16日)。これが不祥事警察官のメンタリティである。埼玉県警草加署巡査や川越署巡査が遺族から金をだまし取ろうとした犯罪があったが、これも「ばれなければいいと思っていた」だろう。逆に言えばばれなければ、どんなことでもやってしまう。警察には全てをオープンにする徹底的な情報公開が必要である。
判決は「警察官の立場にありながら、大麻の拡散に関与した」とも指摘する(「大麻「ばれなければいいと思った」大阪府警の元巡査に判決」ABCニュース2020年9月16日)。依存性薬物の使用者と売人が重なる一例である。薬物関係者は他人に依存性薬物を広げずにはいられない。社会にとってウイルスのような存在である。薬物関係者と接点を持つと不幸になる。薬物関係者が会いたいと言ってきても会ってはならない。
堺署巡査は6月4日、大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕された。逮捕容疑は5月22日午前0時15分頃、自宅でチャック付きのポリ袋に入った大麻0.16グラムを所持したこと(「大麻所持容疑で大阪府警の22歳巡査を逮捕」産経新聞2020年6月4日)。大阪地検は6月15日に大麻取締法違反(所持)で起訴した。初公判は8月4日に行われた。
堺署巡査は高校3年生の頃から大麻を吸っていたとする(「大麻使用の警官4人を懲戒免職 「高3で吸った」巡査も」朝日新聞2020年6月24日)。ヤンキーが警察官になってしまった弊害である。
実際、堺署巡査は元ヤンキーと報道されている。「制服を脱ぐとヤンキーというか軽い感じがする男だ。どうも地元の岸和田では派手に遊んでいて、その交友関係から大麻を譲り受けたとの話が流れている」(「大阪府警で大麻汚染 岸和田の元ヤン巡査が同期生らに勧めた代償」AERA dot. 2020年6月20日)。
同じく大麻で逮捕された山形県警巡査も高校2年の時から常習的に大麻を使っていた(「山形・20歳の現役警察官「大麻」で逮捕…懲戒免職」さくらんぼテレビ2020年7月31日)。
捜査段階の供述調書では堺署巡査が常習的に大麻を使用していたとする。「警察学校卒業後に地元の仲間に誘われて週1、2回程度大麻を使用するようになった」(「大阪府警元巡査、大麻所持など起訴内容認める 初公判」朝日新聞2020年8月4日)。これも山形県警巡査と共通する。山形県警巡査は「警察官になって20~30回大麻を使った」と供述する(「山形県警巡査「20~30回大麻使用」供述」共同通信2020年7月31日)。
大阪府警は6月24日、大麻使用の堺署巡査と西堺署巡査、南署巡査の4人を懲戒免職処分にし、発表した。4人は2018年4月に府警に採用された警察学校の同期生ら(20歳から22歳)。着任してから2020年まで、大麻を吸ったことをそれぞれ認めたという(「大阪府警、巡査4人が大麻使用 全員を懲戒処分の方針」朝日新聞2020年6月18日)。
西堺署巡査の20歳と21歳の2人は2019年10月に堺署巡査から大麻使用を誘われて、吸った。3人は警察学校の同期である。2020年5月までに、20歳巡査が5回、21歳巡査が1回、大麻を譲り受けた疑いがある。それぞれ「1袋5千円で買った」などと説明しているという(「大麻使用の警官4人を懲戒免職 「高3で吸った」巡査も」朝日新聞2020年6月24日)。
南署巡査(22)は堺署巡査の同級生で、堺署巡査から大麻を吸ったと聞いて興味を持ち、「路上で密売人から買って10回ぐらい吸った」と話す(「「興味本位で吸った」若年層の大麻汚染、警察官にも…」産経新聞2020年6月27日)。
「同期ら3人も大麻使用か 巡査の所持事件―大阪府警」時事通信2020年06月18日
「堺署巡査の大麻所持事件 同期生の巡査ら3人も大麻使用認める 大阪府警」毎日新聞2020年6月18日
山形県警巡査を大麻購入容疑で逮捕
ボイコット不動産投資
林田力『ボイコット不動産投資』(Amazon Kindle 2020/9/11)は不動産投資を中心に不動産問題を取り上げる。FJネクスト(株式会社エフ・ジェー・ネクスト、FJ Next Co., Ltd. 8935)やEST、青山メインランド、T-trust(Tトラスト)などはマンション投資の迷惑勧誘電話で評判が悪い。迷惑勧誘電話の害悪は直感的に分かりやすく、説得力を持っている。迷惑勧誘電話は心の闇、醜い劣情を曝け出す。
投資用マンションの弊害はマンション建設にもある。迷惑勧誘電話で消費者に売りつけるビジネスモデルであり、需要に基づいたものではないため、乱開発となりやすい。FJネクストのガーラ・プレシャス東麻布(赤羽橋)やガーラ・グランディ木場(江東区東陽)は境界スレスレ約50cmのマンション建設である。隣接地ギリギリに高層マンションを建設し、住環境を破壊する。迷惑勧誘電話や悪質マンション建設のダブルパンチで評判が悪い。
不動産投資はハイリスクである。ワンルームマンション投資・資産運用は危険性が高い。不動産投資のリスクを見ない人は、あって欲しくないと望んでいるからリスクが見えないだけではないのか。不動産業者のCMやIRに釣られてはいけない。不動産投資は絶望という名の砂漠の中で、希望という名の砂粒を探すような無理難題である。日光に弱い吸血鬼が日光浴をする以上に非現実的である。どのような企業であるか知る必要がある。「企業名 迷惑」「企業名 問題」などで検索しよう。
新築ワンルームマンションは投資対象外と指摘される。新築ワンルームマンションは出口戦略が成り立たないため、丸損になると指摘される。マンション投資の闇の中に落ちてしまえば、それで終わりである。簡単に不労所得が得られることはない。マンション投資の失敗は、犬が西を向いたらその犬の尻尾が東を向くくらい当然である。マンション投資は業者が儲かる仕組みになっており、不買運動が正解である。
マンション投資の迷惑勧誘電話は不愉快にも程がある。侮蔑と嫌悪。果たして迷惑勧誘電話を憎まずにはいられようか。悪徳不動産業者は住民や消費者の利益よりローカルルール優先のとんでもない組織である。指摘すれば逆ギレされる異常な感覚が蔓延している。悪質な業者は、やはり悪質であった。堂々とオープンで行動しないから、不正や一部の利権を発生する温床になる。
人として、やっていいことと、やってはいけないことの区別をせず、残忍なことを平気でやってのける企業は、ケダモノと一緒である。カネばかり見て人の姿を見ない悪徳不動産業者は最低最悪である。炭を加えられていく火のように迷惑勧誘電話への怒りは膨らんでいく。消費者の顔には激しい怒りを意味する静寂が浮かぶ。