『相棒season17』最終回「新世界より」

『相棒season17』最終回2時間スペシャル「新世界より」が2018年3月20日に放送された。『イノセンス 冤罪弁護士』は現実の冤罪事件を下敷きにしているが、「新世界より」は3月20日に起きた地下鉄サリン事件を意識させる。

警察官が身分を隠して記者に同行して情報収集する。これは違法捜査である。同行させる記者もジャーナリストの倫理に反する。杉下右京(水谷豊)は目的を達するために罪を犯すのは間違いと語るが、それは違法捜査する自分に言うべきだろう。罪を償わなければならないと言うが、違法捜査の罪を償わなくても良いのか。その謹慎のための最終回なのだろうか。捜査一課は事実上強制の任意同行を連発し過ぎである。警察不祥事になる。

伊丹憲一(川原和久)が体を張ってウイルス拡散を防止する。しかし、あり得ない個人のファインプレーでウィルス蔓延を阻止するという御都合主義的な展開ではない。ここには物語の深みがある。主要キャラクターが退場し、本当の最終回になるかと思ってしまった。

未来人を自称する人々が登場し、途中から物語の世界観が変わったように感じさせる。『ドラえもん』とコラボした影響だろうか。タイトルと同名の貴志祐介の小説『新世界より』は文明が衰退し、人口が激減した近未来の物語であった。



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