兵庫県警警部が人権団体メンバーに捜査情報漏洩

担当する事件の捜査情報を知人に漏らしたとして、兵庫県警灘署刑事2課長で警部の志村哲史容疑者(59)が2021年3月26日、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検された。県警は起訴を求める「厳重処分」の意見をつけた。停職3か月の懲戒処分を受けた。志村容疑者は同日、依願退職した。

送検容疑は2020年8月から10月に高校の同級生で人権団体のメンバーだった男性(59)に対し、団体元代表に関する捜査情報を漏らしたこと。団体元代表は金取引の投資話などで複数の人から現金を詐取したとして詐欺容疑で逮捕された。志村容疑者は、元代表の供述内容や検察庁との協議内容を被害者側と連絡を取っていた男性にLINEで計5回伝えたという(韓光勲「兵庫県警灘署元課長を書類送検 知人に捜査情報漏らした疑い」毎日新聞2021年3月26日)。

この詐欺事件を巡っては、奈良市内の男の親族宅に押しかけて金を取り戻そうとしたなどとして、奈良県警が2020年12月、知人男性ら8人を恐喝容疑で逮捕。いずれも不起訴(嫌疑不十分)となったが、捜査の中で、知人男性の携帯電話の通話記録などを調べたところ、志村容疑者が詐欺事件などの捜査情報を漏らしていたことが発覚した。

奈良県警から連絡を受けた兵庫県警が2021年2月、志村容疑者と知人男性に任意で事情聴取を始めた。知人男性は2月末、自宅で自殺。志村容疑者は事実関係を認め、「情報は伝えたが、被害者対応の一環だった」などと供述しているという(「【独自】担当詐欺事件の捜査情報、警部が知人に漏らす…停職3か月」読売新聞2021年3月26日)。

長崎県警でも捜査情報の漏洩が起きた。長崎県警本部の40代女性警部は2021年3月5日、捜査情報を報道機関の男性記者に漏らしたとして地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで長崎地検に書類送検された。送検容疑は2020年8月頃、職務上知り得た捜査情報1件を男性記者に提供した疑い。

警部は既婚者であるにも関わらず、2018年頃に仕事で知り合った報道機関に務める男性と不適切な交際をし、職務上知り得た情報を漏らした。20年2月下旬から10月上旬までの間、不適切な異性交際を行う中、捜査情報や警察職員の個人情報など10件程度を男性記者に教えたという(「男性記者に捜査情報漏らす 女性警部を書類送検 長崎県警」時事通信2021年3月5日)。漏洩には電話やLINEを利用した(「新聞記者に情報漏洩で女性警察官を停職6か月の懲戒処分【長崎】」NBC長崎放送2021年3月5日)。

女性警部は2020年9月、これらの件について自らに警察の捜査が及んでいると感じ、男性と連絡をとるために友人に自分名義でない携帯電話を契約させた詐欺行為にも及んだという。女性警部は情報漏えいした事実を認め、「男性と連絡をとるために携帯電話が欲しかった」と話す(「【長崎】不倫の女性警部が長崎新聞記者に情報漏えい」長崎文化放送2021年3月5日)。

警部は同日、「警察の信用を著しく失墜させた」として男性記者との不適切交際などと合わせて停職6カ月の懲戒処分を受けた。警部は依願退職した。警察とマスメディアがズブズブの関係になることは警察不祥事の報道を弱くすることになる。

警察官と記者の不倫には埼玉県警の例もある。埼玉県警刑事総務課長(50歳代の男性警視)が、共同通信社の女性記者と不倫関係になった。警視は既婚者にもかかわらず、女性と不適切な交友関係を持っていたことが確認され、警視も認めた(「女性問題で警視処分へ 埼玉県警」読売新聞2021年1月19日)。警視は退職届を提出しており、2021年3月に自主退職予定という。

以下は埼玉県警関係者の話。「セクハラまがいのことをされたという記者たちの噂をよく耳にしました。容姿は小太りで禿げたオッサン。蓼食う虫も好き好きと言うから断定はできないが、恋愛関係だったとは思えませんね」(「女性記者との不倫がバレた埼玉県警警視 県警が昨春までの所属部署を隠したい理由」デイリー新潮2021年1月28日)

「報道関係者に捜査情報漏えいで警部を書類送検 停職6月処分」毎日新聞2021年3月5日

「交際記者に情報漏らした女性警部処分 「提供情報で記事、うれしかった」」西日本新聞2021年3月5日

「女性警部、不適切な交際相手の報道関係者に捜査情報漏えい…書類送検され依願退職」読売新聞2021年3月5日



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