レオパレス21が100億円超の債務超過

レオパレス21が2020年6月末に100億円超の債務超過となった。レオパレス21は2020年4月~6月期連結決算で最終(当期)赤字となり、債務が資産を上回る債務超過に陥った(高橋祐貴、岡大介「レオパレスが債務超過に 100億円超か ファンドと出資交渉急ぐ」毎日新聞2020年9月25日)。アパートの施工不良問題による経営不振や、新型コロナウイルス感染拡大による転勤者の減少などが原因と見られている。

既にレオパレス21は経営の合理化策として、2020年8月末までに直営店を4分の1程度に減らすと公表していた。180余りあった直営店のうち、26の直営店を閉鎖する(「レオパレス21 直営店の4分の1程度の店舗を閉鎖へ」NHK 2020年8月7日)。この程度のリストラ策では根本的な解決策にならないということか。

根本的には他人の資金でアパートを建設させる不動産投資ビジネスモデルの行き詰まりにある。このため、レオパレス21以外の業者も他人事ではない。これから不動産投資を始めようとする方、不動産投資の勧誘を受けた人は最大限警戒しなければならない。

投資用不動産を買ってはいけない。仮に契約内容を吟味熟読し、一片の不備がない事を確認してすら、不動産投資勧誘業者の取引は安心できないという確信がある。不動産投資は危険を避けたい人には食指の動く商売ではない。不動産投資勧誘は金融先物取引以上に悪質である。金融先物取引は持っている金を搾り取るが、不動産投資は持っていない金も借金させて搾り取る。不動産投資は火の輪くぐりしながらの綱渡りであり、谷底を真っ逆さまに落ちかねない危険がある。

マンションの悪質な勧誘販売が増えている。しつこいセールスや脅迫まがいの言動も目立つ。国民生活センターは「相談件数は史上最悪の3000件超の勢い」と危機感を強める。米国のサブプライムローン問題や世界同時株安の影響による日本の不動産市況の悪化を受け、在庫処分を急ぐ業者の思惑が背景にある(「増える悪質勧誘「脅迫」も 「マンション賃貸で利益」」産経新聞2008年11月14日)。

静岡県の30代男性は深夜に電話があり、「都内のマンションを購入すると老後の生活資金になる。会って話がしたい」と誘われた。男性が「時間がない」と断ると、相手は激しい口調に変わり、「家に火をつけるぞ」などと脅迫。電話線を外して対応しなかったところ、勤務先にまで勧誘電話があったという。

東急不動産だまし売り裁判でも、東京都江東区東陽のマンション建設地を地上げし、東急不動産のために近隣対策をしたブローカーが騙し売り被害者の勤務先に圧力をかけた(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』「東急不動産の遅過ぎたお詫び」)。テレビドラマ『IQ246 華麗なる事件簿』の法門寺沙羅駆(ほうもんじ・しゃらく)ならば「醜悪至極なり」と言うだろう。

不動産市況はコロナショックにより、一層の悪化が予測されている。不動産投資勧誘も激しさを増す恐れがある。逆に言えば悪質な勧誘でもしなければマンションは売れない商品になったことを示している。不動産投資の迷惑勧誘は毅然と断ることが吉である。威迫などの悪質な勧誘行為は宅建業法で禁じられており、被害者は都道府県に連絡できる。

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