『なつぞら』何者でもない

NHK連続テレビ小説『なつぞら』は2019年4月1日から放送を開始した。北海道で育ったヒロイン・なつ(広瀬すず)がアニメーターを目指す。連続テレビ小説の第100作目で、平成最後で令和最初のテレビ小説である。

アニメーターの採用を目指し、やる気を経営者に見せるために「命をかけます」との発言するが、これが裏目に出た。経営者は「命をかける必要はない」と答えた。使用者の安全配慮義務を踏まえれば当然の反応である。東急ハンズ過労死のような悲劇を避けるためには必要なことである。

命を懸けるという暑苦しい昭和マインドの熱血は逆に迷惑になる。実際、命をかけるという熱血アピールが採用試験に落ちた原因と推測される。昭和の熱血マインドは昭和でも通用しない。

2019年6月1日の放送では、何でもできる人が何者でもないと評される。器用貧乏である。何事かをなすには選択と集中、あれかこれかの選択が求められる。昭和的なゼネラリスト志向への皮肉になる。『なつぞら』は昭和を舞台としたドラマであるが、令和最初のテレビ小説だけあって、21世紀の感覚がある。



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