Police BrutalityとIT

米国で黒人男性のGeorge Floydさんが警察官に暴行されて死亡した。この事件はPolice Brutalityの代表的事例として大きく批判された。IT業界にも批判の動きは広がっている。IBMは2020年6月8日、警察への顔認識テクノロジーの提供中止を発表した。Amazonも10日、顔認識技術 「Rekognition」の警察による使用を1年間停止すると発表した。

Microsoftも11日、警察への顔認識テクノロジーの販売を、適切な法律が整備されるまでの間、停止すると宣言した(Thomas Brewster「IBM、アマゾンに続きマイクロソフトも「顔認識」を停止」Forbes Japan 2020年6月13日)。

https://forbesjapan.com/articles/detail/35179

Googleでは従業員1600人余りがCEOのSundar Pichaiに署名入りの書簡を送り、警察への技術提供をやめるよう求めた。警察への技術提供が人種差別や警察不祥事に対する親会社Alphabetの立場と矛盾すると指摘した。書簡は「まずは人種差別的な取り締まりから利益を得るビジネスから手を引くべきだ」とする(「グーグルに警察への技術提供やめるよう要請-CEOに従業員らが書簡」Bloomberg 2020年6月23日)。

IBM CEOのArvind Krishnaは2020年11月9日にバイデン大統領当選に祝意を表明した。そこではGeorge Floyd死亡事件による警察法改革を求めていることにも言及している。

Importantly, we know that technological skills alone won’t erase barriers to advancement or alleviate systemic racism. This is why IBM supports inclusion and equality of opportunity for all Americans and has long advocated for passage of the Equality Act, the George Floyd Justice in Policing Act, restoration of the DACA program, and passage of the DREAM Act.

書簡ではIBMが基本的人権と自由の侵害のための顔認証の使用を禁止する措置に協力する準備ができているとも表明する。「IBM stands ready to work with you on measures to prohibit the use or export of facial recognition for mass surveillance, racial profiling, or violations of basic human rights and freedoms.」

https://www.ibm.com/blogs/policy/ibm-ceo-letter-to-president-elect-biden/

警察官による黒人市民射殺の問題は警察官の権力乱用の問題である。人種差別問題に偏り過ぎると『風と共に去りぬ』(Gone with the Wind)配信停止など矛先が変な方向に向かう。J&Jは「白い肌を推奨している」と批判されたため、美白製品の販売を中止した。日本でもブラック企業は黒人差別というようなブラック企業経営者を擁護する言葉狩りが進むかもしれない。これではPolice Brutalityの問題から目をそらすことになる。警察への問題意識を向けることが私達にできることである。



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