山形県警巡査を大麻購入容疑で逮捕
山形県警巡査(20)=山形県寒河江市=は知人から乾燥大麻を有償で譲り受けたとして、2020年7月13日に大麻取締法違反(譲り受け)の疑いで逮捕された。県警監察課によると「自分で吸うために買い、実際に吸った」と容疑を認めている。逮捕容疑は2020年4月下旬に山形市内で知人男性から乾燥大麻を譲り受けたこと(「大麻譲り受け疑い巡査逮捕、山形 「自分で吸うため買った」と供述」東京新聞2020年7月13日)。
県警は当時19歳だったとして氏名などを公表していない。捜査に支障が出るとして、吸入器具の有無なども明らかにしていない(「知人男性から大麻譲り受け容疑の巡査逮捕 山形県警」河北新報2020年7月14日)。警察官の犯罪ならば通常犯罪以上に情報を出すことがまともな対応である。
巡査の所属も多くの報道は「村山地方の警察署地域課」とぼかしている。山形新聞は「関係者によると、男は寒河江署地域課所属で交番に勤務している」と明示した(「県警巡査、大麻購入疑いで逮捕」山形新聞2020年7月14日)。巡査の男は19年4月に拝命し、2020年1月に同署に配属された。2020年7月上旬から自宅などを家宅捜索するとともに事情を聴いていた。山形県警は2020年7月31日に巡査を懲戒免職処分とした。
巡査は「警察官になって20~30回大麻を使った」と供述している(「山形県警巡査「20~30回大麻使用」供述」共同通信2020年7月31日)。巡査は高校2年の時から常習的に大麻を使っていた(「山形・20歳の現役警察官「大麻」で逮捕…懲戒免職」さくらんぼテレビ2020年7月31日)。ヤンキーが警察官になった形である。
大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕された大阪府警堺署巡査も元ヤンキーと報道された。「制服を脱ぐとヤンキーというか軽い感じがする男だ。どうも地元の岸和田では派手に遊んでいて、その交友関係から大麻を譲り受けたとの話が流れている」(「大阪府警で大麻汚染 岸和田の元ヤン巡査が同期生らに勧めた代償」AERA dot. 2020年6月20日)。ヤンキーが警察官になる弊害は大きい。
若年層の大麻汚染が深刻である。「大麻を吸えば思考能力の低下や記憶障害、幻覚・妄想を招くおそれがある。より強い刺激を求めて、ほかの違法薬物に手を出す契機となることから「ゲートウェイ・ドラッグ」とも呼ばれる」(「「興味本位で吸った」若年層の大麻汚染、警察官にも…」産経新聞2020年6月27日)。
ところが、大麻が有害という知識の欠如が見られる。そこには麻という自然由来という誤解があるだろう。これはゼロ年代の危険ドラッグの弊害である。危険ドラッグも薬物の売人は脱法ハーブとナチュラルなイメージで販売していた。危険ドラッグそのものは規制されても、脱法ハーブを社会悪として断固として根絶しなかったことが大麻汚染につながっているのではないか。