神奈川県警と大阪府警で警察システム悪用

神奈川県警や大阪府警では警察システムが内部から悪用される事件が起きた。神奈川県警では川崎署会計課の男性事務職員(44)が県警のネットワークに不正にアクセスし、廃棄予定の拾得物を盗んだとして、不正アクセス禁止法違反と窃盗の容疑で書類送検された。2019年3月29日に懲戒免職にされた。また、この職員に依頼して拾得物のライターを受け取ったとして、県警交通指導課の男性事務職員(40)が停職3カ月になり、依願退職した。

川崎署事務職員の送検容疑は2016年9月頃、システム管理者のIDとパスワードで他部署のパソコンにアクセスし、ファイルを移動させるなどした疑い。また、2017年4月と2018年4月、廃棄予定だった拾得物の加熱式たばこなどを盗んだ疑い。

「県警監察官室によると、この職員は偶然見つけたIDなどを使い、07年ごろから上司や同僚のパソコンをのぞき見していた」(「警察職員が不正アクセス=拾得物窃盗容疑も 神奈川県警」時事通信2019年3月29日)。システム管理者のID/パスワードを偶然見つけたとの説明が怪しい。民間企業ならば考えにくい。システム管理者の専門性を評価する土壌がない職場なのだろう。

大阪府警では警察官らが落し物の現金を詐取した。大阪府警南署警備課の巡査らは落とし主に成り済まし、拾得物の現金を詐取したとして逮捕された。

巡査は2017年11月から2018年6月に計12回、府警の落とし物管理システムで得た情報を知人ら2人(詐欺罪で起訴)に伝え、2人に落とし主を装わせ、10署から約305万円をだまし取ったという。金は飲み代などに使ったといい、「遊ぶ金がほしかった」と話している(「知人に落とし主装わせ…巡査、10署から詐取」読売新聞2018年11月2日)。

大阪地検は2018年10月31日、拾得金計53万円をだまし取ったとして、小林被告を詐欺、地方公務員法違反(秘密漏えい)の罪で追起訴した。起訴された額は計117万円となり、府警は残り188万円の詐欺容疑についても追送検する方針。

府警は2018年10月31日、南署警備課の巡査(24)を懲戒免職処分とした。監督責任を問い、前南署長(59)ら当時の上司6人を警務部長注意などとした。民間企業では当たり前になっているコンプライアンスや内部統制が機能しておらず、強い憤りを覚える。システムを変更しなければ、同様の犯罪が繰り返されるだろう。



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