中央区長選・中央区議選公開討論会でSDGs
中央区長選挙・中央区議会議員選挙立候補予定者公開討論会が2019年4月2日(火)に月島区民センター4階ホールで開催されました。私は指定発言者として「SDGs 住み続けられるまちづくりを」を話しました。SDGsは国連の定めた持続可能な開発目標です。人口減少・高齢社会の持続可能なまちづくりと参加型まちづくりを問題提起しました。
公開討論会には以下の予定候補が参加しました。
区長選予定候補 山田英久さん(無所属)
区議選予定候補 小坂和輝さん(無所属)
区議選予定候補 高橋まき子さん(立憲民主党)
区議選予定候補 古田ひろきさん(幸福実現党)
連絡先の判明している全ての予定候補者に案内状を出しました。区長選予定候補の山本たいとさん、西田ちからさんからは欠席の連絡がありました。熊倉哲也さんは一旦参加連絡を受けましたが、欠席となりました。
今回の公開討論会は指定発言者が問題提起し、予定候補者が政策を発表し、参加者が質問する形式です。中央区の課題自体の考察を深め、それら課題について立候補予定者の考え方を知ることを目的とします。中央区長選挙と中央区議会議員選挙は4月14日(日)告示、21日(日)投票日です。
公開討論会と言えば予定候補者同士の討論会をイメージしますが、この公開討論会は異なります。政治家が市民の質問に答えることは当たり前ですが、日本は当たり前のことが中々できない水準です。参加した予定候補者を称えます。このような会が今後も活発に開催されることを期待します。
主催は愛する月島を守る会。私は2019年1月29日(火)の愛する月島を守る会第69回勉強会で「二子玉川再開発問題」の話をしました。司会・ファシリテータは齋藤一恵さん。2017年の東京都議会議員選挙(中央区)の立候補者です。
指定発言者は以下の通り。
・日本橋首都高地下案:宮城大学元教授 小澤尚さん
・国連SDGs:情報処理安全確保支援士 林田力
・中央区に不足する医療施設整備施策 建築家・都市環境プランナー 阿部彰さん
・築地再開発案 NPO文化立国推進委員会 玉田俊雄さん
主催団体や指定発言者、参加予定候補は当日までに変更があり、事前案内とは齟齬があります。
私はSDGsの11番目のゴールの「住み続けられるまちづくりを」を中心に話しました。他の指定発言者や参加者の話から「住み続けられる」という価値が求められていることを再確認しました。まちづくり分野の政治家の公約では「何々を作ります」というものが浮かびがちです。しかし、今の住まいで住み続けられるようにするというニーズは忘れられがちです。
私への質問ではビル風被害の問題が指摘されました。中央区では高層ビルのビル風で転倒して負傷するなどの被害が出ていると指摘されました。災害時に火災がビル風に煽られて甚大な被害をもたらすと不安を抱えています。
二子玉川ライズで事業者が実施している対策は、警備員が歩行者を誘導すること、風速計を設置すること、風速が強い時に警報を鳴らすことなどで根本的な対策になっていません。この説明は、その程度の対策しかできないのかと失望と失笑をもたらしました。「売ったら売りっぱなし」「建てたら建てっぱなし」ではなく、その後の問題を追及することが大切です。
開発優先のまちづくりの状況を何とかしたいという思いを感じました。既存の住環境を破壊する開発に対して、有効な手を打てていません。新築をありがたがる国民意識を変えることが遠回りでも有益と感じました。
会場には築地市場の建物の保存を求める活動をしているグループも来られました。スクラップ&ビルドではなく、建物を使い続けることもSDGsの持続可能に合致します。
ビル風対策は討論会開催後の4月12日に出馬を表明したジャーナリストの上杉隆さんが公約に取り入れています。上杉さんは「みんなでつくる、中央区長」を掲げ、その中の「みんなでつくる、「まち」」には「ビル風対策」を掲げます。ビル風対策が政策の骨子であることは報道でも紹介されました(「ジャーナリストの上杉氏が東京・中央区長選出馬へ」産経新聞2019年4月12日)。
また、SDGsは熊倉哲也さんが取り組んでいます。熊倉さんは地域課題を解決する会代表として、SDGsサミット2018を2018年12月23日に東京都北区の北とぴあで開催しました。ここで私は「自殺ゼロ、いじめゼロ×SDGs」を話しました。
熊倉さんは4月5日の記者会見で以下のように語ります。「新しい区長は生活者の目線で区民の声を吸い上げられる人物、ビジネス感覚を有し利害調整ができる人物が必要」(「中央区長選 元総合宝飾会社員・熊倉さん出馬表明」東京新聞2019年4月6日)。